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2016年09月20日
今からちょうど600年前の15世紀初頭、フランスの暦を飾るのはブドウの収穫です。「ベリー公のいとも華麗なる時祷書」という、世界で最も美しい本とされている豪華写本ですが、その暦の9月の挿絵がブドウの収穫なのです。


600年前の9月

手前がブドウ畑で収穫作業中、奥の城はアンジューにあるソミュール城で、この時代にすでにワインの産地として知られていたことがうかがえます。

現在でも産地や品種によって多少ずれはあるものの9月中心に収穫することが普通ですが、猛暑の年は8月中に済ませるということも。ちなみにパリのモンマルトルの丘のブドウの収穫祭は10月です。

地球温暖化だのいろいろ言われてますし、東京もパリも以前より気温が上がっている気がしますが、600年という尺でみると、そう変わりはないのかなァ...

フランスにはブドウやワインに関する格言や言い伝えが山ほどあります。



600年前の9月
9月の湿り気は樽を空にしない  (c)La plume d’oie 2012
投稿日 2016年09月20日 19:24:42
最終更新日 2016年09月20日 19:24:42
修正
2016年08月20日
残暑というには暑すぎる日々、しかし、立秋を迎えたとたんに法師蝉はしっかり鳴き声をあげて、そうか、やっぱり暦の上では秋なのかぁ…と。

我が庵のバルコニーは、毎年のようにセミやカナブンの終焉の地となっており、ジジッ、ジジジッと仰向けになっている蝉やじっと動かないカナブンがなんだか哀れです。

そっと触ると実はまだ生きていて、何もこんなコンクリートで死ぬことはない、せめて土に近いところや街路樹にでも不時着すればと思い、バルコニーの淵に乗せてやると、案外すぐに飛び立って行くものです。

              蝉
         
古代中国ではセミはよみがえりや復活のシンボルで、玉で蝉を象ったものを埋葬品にしていました。そういえば、古代エジプトではスカラベ(コガネムシ)が同様に埋葬品でした。

ひょっとすると、うちのバルコニーは彼岸と此岸の接点なのかしらん。
投稿日 2016年08月31日 1:04:32
最終更新日 2016年08月31日 1:04:32
修正
2016年07月20日
26日から 「わわわ句会展」に参加します!

暦の上ではもう晩夏!

暦の上ではもう晩夏!

*********************

さまざまな作家仲間でやっている句会の展示でした。

期間中になんとか梅雨も明け、早朝からセミも鳴き、夏祭りに花火にと夏らしくなってきましたが、俳句の季語では立秋せまり、もはや「晩夏」です。 
投稿日 2016年07月31日 17:49:04
最終更新日 2016年07月31日 17:50:48
修正
2016年06月20日
文明の利器

いやはや、文明の利器に振り回されている今日この頃。三余堂もネット回線に不具合。鵞毛庵もWihiがすぐに圏外になり、お手上げ状態。

しかし携帯電話、スマホ、タブレット、パソコンなどなど、すっかり生活を支配されている感がますます。それと相反するように、選挙の投票用紙はえんぴつで手書きというのはなんでだろ〜〜♪

さていつ回線が圏外になるやらドキドキ。

今月14日から恒例の巴里祭に寄せたアート展を開催します


巴里祭に寄せたアート展


2016年7月14日(木)〜19日(火) 12:00〜19:00
    最終日は17:00まで
於 神楽坂セッションハウスガーデン

16日(土)は17:00からパーティー、17:30からアコーデオン(岩城理恵子)のミニライブ、ドリンクチャージ¥700

鵞毛庵は春のBOOK展に出品した星の王子さまの蔵書票シリーズを中心にした作品と、豆本、蔵書票、栞など展示販売を予定しています。

豆本新作はアールヌーボー調のパリの地下鉄口シリーズ。パリ在住時に撮りためた写真に駅名は時代に合わせた書体を使用しています。

文明の利器

ワークショップはミニ額付のカリグラフィー体験と豆本。今、都内で展覧会をやっているトワル・ド・ジュイ(西洋更紗って呼んでますが)柄をプリントした紙に字を書きこみます。
文明の利器

どなたでも体験できますので、お気軽にお声掛けください。

鵞毛庵は 14日初日は16:30〜、その他は12:00から在廊予定です。
投稿日 2016年07月07日 11:43:24
最終更新日 2016年07月07日 11:48:07
修正
2016年05月20日
今、NHKで海外ドラマ「マスケティアーズ」を放映しているのをご存じでしょうか?マスケティアーズとは銃士隊のこと。つまり、あの三銃士とダルタニアンの物語です。

原作はフランスのルイ王朝時代の物語でアレクサンドル・デュマによる1844年に書かれた新聞小説Les trois mousquetaires(三銃士)です。これが新聞小説って、ちょっとワクワクしますが、実はかなりの長編時代劇の冒頭の一部にすぎず、史実に沿いながら、田舎から出てきた若いダルタニアンがアトス、ポルトス、アラミスの三人の銃士たちと出会ってさまざまな困難を乗り越え、続編ではその20年後、国王はルイ14世となりフランスとイギリスを股にかけて活躍、最終編はさらにその10年後で、鉄仮面のエピソードが登場し、ダルタニアンの死を迎えるというもの。実在の人物も多く登場します。

密書

パリ17区にあるダルタニアンの像

こういった冒険活劇につきものなのが「密書」。そんな密書がどんな字で書かれていたかを想像するのもちょっと楽しいものです。フランスの17世紀、国王のルイ13世が書体を少し統一化しようと提案したとかで、当時の宮廷お抱え秘書官で書家であったバルブドールという人が考案したのがロンドという書体。15〜16世紀、フランスで多く使用されていた手書きの書体を改良したものなのですが、バルブドールがあまりにも巧みな技術の持ち主だったのもあり、書くのも読むのも結構難しく、徐々に特殊な書類にのみ使用が限られていきました。 

       密書
Louis Barbedor 1640年ごろ ルイ・バルブドールによるロンド体の書面


三銃士に登場する「密書」がこんな風に書かれていたやも、と想像すると興味は尽きません。
投稿日 2016年05月30日 15:40:25
最終更新日 2016年05月30日 15:42:35
修正
2016年04月20日
先月の記事でお知らせしたBOOK ORCHESTRA展での蔵書票で一番人気だったのは「ねぇ、ひつじの絵を描いてよ」。 

            蔵書票 星の王子さま

               (c)La plume d’oie 2016 

サハラ砂漠に不時着したある飛行士が飛行機の修理をしていると、突然、声をかけられます。そこにいつの間にか立っていたのが金髪の少年。その姿はまるでどこかの小さな王子さまのようでした。

やはり、この最初に出会った時の王子さまの姿が人気のひみつなのでしょうか。 この姿で登場するのは最初の時だけで、ほかの場面では緑色のジャンプスーツのようなスタイルです。


人気の2番手。  蔵書票 星の王子さま   
        (c)La plume d'oie 2016

バラの花は、作者のサンテグジュペリの夫人であったコンスエラを象徴していると言われています。これ以外にもさまざまな角度から解釈する読み方もあるようで、私自身も最初に出会った小学1年生の時、高校のフランス語の授業で読んだ時、フランスに長く住んでいた時、そして今になって何度も読み、書いていると、いつも違った感想や、発見がある小さな王子さまの物語です。

蔵書票 星の王子さま  バオバブの木  (c)La plume d'oie 2016

小さなうちに摘み取らなかったために、あっという間にある星を覆ってしまった3本のバオバブ。王子さまは飛行士に、バオバブだって、大きくなる前にはみんな小さかったんだ、と言います。 

この物語が書かれた時代背景から、この3本のバオバブは第二次世界大戦中の日独伊三国同盟を象徴しているという説も。 そうでなくても、なんらかの問題は大事になる前に時期を見極めて対処すべし・・・・・  

投稿日 2016年04月28日 22:43:20
最終更新日 2016年04月28日 22:43:20
修正
2016年03月20日
先月の記事で触れた3月末から4月にかけての展示はちょっと星づくし。 29日からスタートした毎年恒例のBOOK ORCHESTRA展では 「星の王子さま」をテーマに選び蔵書票や豆本など出展しています。 
星
(c) La plume d'oie 2016 クリックして拡大   
星の王子さま より  心でしか見えないんだ。肝心なことは目で見えないんだよ。

4月4日からは南越谷のギャラリーKで開催される「12星座展」にも参加します。12星座の中からふたご座、しし座、かに座とうお座を選び、星の王子さまやアルフォンス・ドーデの「風車小屋便り」の「星」からの一節を加えて作品にしました。

星 (c) La plume d'oie 2016
Cancer かに座  風車小屋便り より  私たちの周りを星が静寂な歩みを続けていた…

というわけで、星づくしの春を迎えている鵞毛庵です。


投稿日 2016年03月31日 21:13:19
最終更新日 2016年03月31日 21:13:19
修正
2016年02月20日
                      フィリグランヌ

                      1350年ごろのフランスの写本より  フィリグランヌの装飾が施されているH


フィリグランヌ(Filigraneフランス語)は、ヨーロッパの中世写本に登場する頭文字の装飾。本来は線条細工を指している言葉で、日本ならば例えば秋田の銀線細工の装飾品などを思い浮かべてください。

この装飾に関する資料が見当たらないし、その細かさ故になかなか着手できずにいましたが、最近、超極細のカラーペンが売り出されたり、ネットであれこれ検索できて写本の画像も沢山入手できるのとで、思い切ってやってみることにしました。本来は先の細い羽根か金属のペンを使用すべきですが、無理に昔どおりにやらずとも現代の便利なものは大いに使うべし!と、中世装飾を教わった師のありがたいひと言を思い出し、文明の利器を活用中。 

フィリグランヌ
BOOK ORCHESTRA展に出品する蔵書票EXLIBRIS星の王子様 ©La plume d’oie 2016  Dの字の装飾がフィリグランヌ


早速、超極細カラーペンを手に、古典的な定番スタイルから独自にあれこれアレンジしたり、結構ツボにはまっています。でも、目は疲れるし、腱鞘炎にもなりそう…




3月、4月は展示の機会が多いので、このフィリグランヌを取り入れた作品を展示予定ですので、実物をご覧いただければ幸いです。

東日本大震災 チャリティーアート展 
3月11日(金)〜19日(土)12:00〜19:00(初日14:00から、最終日17:00まで)
神楽坂セッションハウスガーデン 
新旧合わせて小作品を出品予定です。

BOOK ORCHESTRA展
3月29日(火)〜4月17日(日) ギャラリーUSHIN  小手指 

12星座展
4月4日(月)〜4月16日(土) ギャラリーK  越谷

こちら二つの展示の詳細はまた来月に。 

    
投稿日 2016年02月29日 0:26:39
最終更新日 2016年02月29日 0:27:23
修正
2016年01月20日
今年の干支は申ということで、カレンダーにフランスの中世写本や18世紀の装飾などを参考にしたお猿さんたちを登場させました。その1,2月を飾っているのが先月の鵞毛庵の記事に掲載したもの。そしてこちらが最後のページの11,12月を飾る作品です。


Singerie サンジュリー



©La plume d’oie 2015
De la musique avant toute chose  Paul Verlaine(1844-1896)
何よりもまず音楽を   ポール・ヴェルレーヌ  
図柄の時代に合わせてフランスの17-18世紀の書体を使用

このお猿さんたち、18世紀のフランスの装飾画家クリストフ・ユエ(Christophe Huet1700-1759)が描いた猿が擬人化されたシリーズに着想を得ています。田園風景や猿を擬人化した図柄サンジュリー、中国趣味のシノワズリーを得意としていて、館や城の室内装飾を手掛けており、お猿さんたちは当時の衣装をまとい、楽しそうに描かれています。


                            Singerie サンジュリー

                      パリ郊外のトワリー城の装飾部分

このクリストフ・ユエのお猿さん達はマイセン焼にもなっていて、フランスのお城や館の暖炉のなどによく飾られています。見ざる、言わざる、聞かざるではなく、賑やかに音楽を奏で、歌ったり踊ったり♬


Singerie サンジュリー
投稿日 2016年01月30日 21:55:49
最終更新日 2016年01月30日 21:55:49
修正
2015年12月20日
先月の記事でクリスマスの赤を取り上げましたが、もうひとつ、クリスマスのシンボルカラーというと緑があります。
そう、クリスマスツリーがその代表ですね。ツリーは一般的にはモミの木を使用されますが、これはやはり常緑樹ということから、永遠のシンボルとなっています。

ということは、もうすぐやって来る正月の門松も同じような意味合いから用いられています。古くは中国は唐代においても、松が常緑で長寿を象徴することから門前に飾られたりしたものが、平安期以降、日本でも取り入れられたという節も。
昨今の住宅事情もあいまってか、普通のお宅に門松を見かけることが珍しくなってきていますね。

ヨーロッパ、とくにフランスを含む北の方では、新年の飾りとしてヤドリギがあります。これも常緑なこと、白い実がたくさんつくことから子宝など、やはり永遠、子孫繁栄の象徴となっていますが、古くはケルト文化に遡り、神聖視されていて、無病息災や邪気を払うとされていました。12月31日が明けて新年になると、吊るされたヤドリギの下でキスを交わして幸せな一年を願う風習もあります。場所によっては豊作を願うことも。
普段は他の木に寄生してちゃっかりもので、嫌われものですが、お正月だけは特別扱いです。



            とこしえのシンボル

©La plume d’oie 2015 
エピファニー(キリストご公現祭1月6日)に雪が降ると、納屋がいっぱいになる。
フランスの言い伝え。正月に雪が降るとその年は豊作であるということ。
ヤドリギのブーケの下で雪だるまに興じるお猿さんたち。

     とこしえのシンボル

今年も能楽さんぽをご愛読ありがとうございました。
みなさま、どうぞ良いお年をお迎えください。

投稿日 2015年12月28日 11:25:35
最終更新日 2015年12月28日 11:25:35
修正
2015年11月23日
クリスマスの赤い色  フランス ストラスブールのノエルの街頭のデコレーション 

街はクリスマス色がだんだんと濃くなってきました。

クリスマスというと「赤」。

これは十字架にかかったキリストが流した血の色に由来し、その愛や寛大さを表しているといわれています。

サンタさんの服、リンゴ、柊の実、ポインセチアなどなど...そしてヨーロッパでは胸元の赤いコマドリ、アメリカでは真っ赤なカーディナルがよく登場します。

カーディナル、和名は猩々紅冠鳥(ショウジョウコウカンチョウ)といい、英語のカーディナルという呼び名はカトリックの枢機卿から由来し、その僧衣が赤いことからきています。


     クリスマスの赤い色

ただいまノエル展開催中。11月27日(金)〜 12月2日(水)12:00〜19:00  最終日は17:00まで

於 神楽坂セッションハウスガーデン
投稿日 2015年11月30日 10:14:33
最終更新日 2015年11月30日 10:15:34
修正
2015年10月20日
お店のディスプレイやらなにやらハロウィンとカボチャ。日本では年々、ハロウィンは子供の仮装パーティーとして定着しつつあるような… どんなお祭りなのかはどっかへ行っちゃってますねェ。

例年のことながらカリグラフィーのレッスンでもハロウィンは定番の題材です。そこで、やはりどうしてカボチャなの?という話に。

       定番ながら

諸説ありますが、ある性悪な男が天国の門番の聖ペテロをだましてこの世に蘇り、さらに悪行を続けたため、ついに聖ペテロの怒りをかって天国でも地獄でもない暗闇に追放されます。それを憐れんだ悪魔が石炭を燃やして灯りとして与えたという話。または、悪魔と魂をとらないと取引したために地獄にも行かれず、あの世とこの世を彷徨うはめになり、真っ暗なので悪魔からもらった火種をカブに入れてランタンにしたという話などなど。それがやがてカボチャのランタンになったわけです。 

古くはケルトの風習ですが、10月31日は日本風にいうと地獄の釜の蓋が開き、あの世とこの世が繋がってしまう日で、悪魔やら悪霊やらがこぞってやって来て、この世の人間は魂をとられてあの世へ連れて行かれるといいます。だからお化けの仮装して仲間だと思わせるよう仕組んだり、火を焚いて悪霊を追い払ったりということのようです。

そしてキリスト教では11月1日は諸聖人の大祝日、2日は死者の日で、フランスではお墓参りをする習慣があります。この時期になると花屋さんには菊の鉢植えがぎっしり。花持ちが良いのと季節の花ということから、フランスでもお墓に備える花は菊なのです。


                      定番ながら 今頃の時期のパリの花屋の店先 



投稿日 2015年10月23日 14:55:10
最終更新日 2015年10月23日 14:55:10
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2015年09月20日
似たようなことを昨年も書きましたが、コンビニだのスーパーだの、デパ地下だの、ただいまの季節限定商品は「栗」。栗を使った洋菓子の代表と言えばモンブラン。もともとはフランスとイタリアの山間のお菓子。名前のモンブランは山でも有名ですが、白い山を意味します。

パリでの学生時代、確か試験だか大きなレポート提出した後だったか、フランス人の友人に、さあ、終わったからパ〜っとやらない?とルーヴル美術館内にあった学校を出て、5分ほど歩いて連れて行かれた先がアンジェリーナというサロン・ド・テでした。(今では日本にも支店あります)

1903年開業というその店内は創業当時の有名な建築家による内装で、ベルエポックにタイムスリップしたような雰囲気。初めてだったのでキョロキョロ。その友人はよく知っていたようだけど、お安くはないので今日みたいな特別な日にだけと。モンブランはこの店の売り。ショコラショー(ホットココア)もここの売りでしたが、庵主はさすがそこまで甘いのはと紅茶で済ませたはず。友人はもちろん両方頼んでたいそうご満悦でした。フランス人てどうしてこんなあみゃいもの大量に押込めるんだろう?と内心びっくりしつつ、モンブランが子供のころは苦手だったのですが、ここのはとても美味しく頂きました。でもやはり、量といい甘さといい、今はとっても無理かも。近頃ではミニサイズもあるようですが...


                        モンブラン
             
甘いのはお好き?Vous aimez les sucreries? (c)La plume d’oie 2015

フランスの代表的なスイーツの図柄の蔵書票を作りました。モンブランも入っています。

投稿日 2015年09月22日 16:44:14
最終更新日 2015年09月22日 16:45:17
修正
2015年08月21日
残暑お見舞い申し上げます。

いつもこの時期になると思うのですが、カナブンや蝉はどうしてマンションの階段の踊り場、廊下、ベランダにやってきて、そこで息絶えてしまうのでしょうか。今夏も例年同様、我が庵のベランダはカナブンや蝉の墓場となっております。南無南無。

ここ数日は東京は少しそよ風が感じられることがありますが、こんもり木が茂ったお屋敷の側を通ると蝉の大合唱のすごいこと!アブラゼミ、ミンミンゼミにツクツク法師の混成合唱はすさまじいです。

そこで、以前にも掲載しましたが、小林一茶の句のフランス語訳を書いたものを再び引っ張り出してみました。


          まだまだ暑い
  
      画像をクリックすると拡大します。


そよ風は蝉の声より起こる哉   (c)La plume d’oie

はたしてこの蝉は何ゼミだったのでしょうか?


先月お知らせした、この暑さに少しでも涼感をと企画されたCOOL TIME展は小手指のギャラリーUSHINで今月30日まで開催しています。

そこで展示されているちょっとぞわっと涼感を誘う貼り絵作品をば。



                        まだまだ暑い   画像をクリックすると拡大

鐘巻 貼り絵作品 紙屋初瀬 

「鐘巻」は能「道成寺」の原形ともいわれる曲で、黒川能では今でも「鐘巻」が演じられています。


紙屋初瀬さんの今回出展の貼り絵作品はこの「鐘巻」のほかに「夕顔」と「杜若」と、どれも能の曲目から着想を得られたものです。


COOL TIME展  於ギャラリーUSHIN

           
投稿日 2015年08月22日 23:00:21
最終更新日 2015年08月22日 23:01:23
修正
2015年07月20日
COOL クールという英語は涼しい、涼しげ、冷静、冷淡、さらにはいかす、かっこいいなどの意味。

フランスでもこの英語をそのまま取り入れて、人や物事がちょっといかすとかかっこいいの意味に使われています。ある頃から、それが日本語の禅 ZENにとって代わった感も。最初は和風でCOOLな感じでZENだったのですが、段々まぜこぜになっているかもしれません。


COOL

COOL TIME   2015 Aug 5ー30



Gallery USHIN

カリグラフィー作家 五木田 摩耶
切り絵作家 紙屋初瀬
グラスジュエリー 塚本昭子  による3人展

会期:8月5日(水)より30(日)11~17時
*休廊 月・火 8/12〜16はお休み

旧作が中心ですが、久しぶりにシャンソンの作品を展示いたします。 会期中の土日は在廊予定です。

COOL
22,23日は午後2時から、どなたでも参加できる かんたん装飾頭文字のワークショップも行います。 参加費¥3,500

お申し込みはギャラリーまで。
投稿日 2015年07月31日 17:13:35
最終更新日 2015年08月21日 11:24:03
修正
2015年06月21日
雨降る頃の

今月のカレンダーの寓話は「牛になりたかったカエル」。
梅雨らしくなってきた東京ですが、近頃カエルみかけないですねぇ。
時折、早朝に車に轢かれたおぼしく哀れな姿をさらしていることも。

さて、この寓話、大きくて立派な牛をみかけたカエルが主人公。あんなふうに大きくカッコよくなりたい!と思い、お腹を一生懸命膨らませますが、まだまだと、どんどん膨らませた挙句に破裂してしまいました。

ラ・フォンテーヌ版ではカエルは妹も登場し、どうだい?という兄ガエルに、まだまだよ、もっともっと大きく!と言い続け、悲惨な結末を迎えます。この寓話の教訓はないものねだりをしない、身の程を知れ。

カエルと並んでこの季節の代表選手はカタツムリですが、日本ではアジサイと共に描かれるのが定番。アジサイはどんどん品種改良されて新種が増えていて、あちこちで咲き誇っていますが、カタツムリはどこへ行っちゃったんでしょう?

ところ変わってフランスは15世紀。ベリー公のいとも華麗なる時祷書にキリストの「パンと魚の奇跡」のページの囲みの装飾にカタツムリが沢山描かれています。ただし花はヒエンソウ。なかなかインパクトのある色彩で目を惹きますが、この組み合わせは、中世以来、「急がば回れ」を象徴する文様だそうです。

雨降る頃の


そしてカタツムリのねばねばした体液は、写本の装飾の金箔を置く際に、糊がわりに使用されていたとも。

あ、そしてフランスではカタツムリ=エスカルゴ、食べます!


投稿日 2015年06月21日 11:22:09
最終更新日 2015年06月21日 11:22:26
修正
2015年05月20日
                   コウノトリ

今年の暦の5月に選んだラ・フォンテーヌの寓話は「キツネとコウノトリ」。イソップの原作も同じタイトルですが、日本ではキツネと鶴とかキツネと鶴の御馳走などとも。イソップの寓話のフランス版の著者ラ・フォンテーヌは17世紀の詩人なので、その時代に合わせたフランス特有のロンド体という書体で寓話の冒頭を書いています。

この寓話は、常日頃、キツネはコウノトリを、内心、変なカッコのやつだなぁと思っていたので、御馳走に招待すると言って、わざと食べにくいお皿で料理を出してからかおうとします。困ったコウノトリは、ぐっと我慢して冷静に対処。後日、今度はお礼にうちで、とキツネを招待し、首の細長い容器で御馳走を用意します。キツネはしてやられたわけですが、この寓話の教訓は、人を傷つけると自分も同じように傷つく。

コウノトリというと、赤ちゃんを運んでくるイメージが強いと思いますが、抱卵から子育てまで雄雌の共同作業という習性があり、コウノトリが巣を作る家は幸福を呼ぶなどとも言われて、ヨーロッパでは幸せのシンボルとされている鳥です。フランスのアルザス地方では屋根の上に巣が作りやすいように工夫もされています。

アジアでみられるコウノトリはくちばしが黒いですが、ヨーロッパのは朱いのが特徴。遠目には鶴とよく似ているし、日本では鶴の方が身近でなじみがあるのでしょう。
お祝い事や結婚式には欠かせない鶴。コウノトリも鶴も、どちらも良いイメージです。

投稿日 2015年05月29日 11:04:58
最終更新日 2015年05月29日 11:06:09
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2015年04月20日
今日の東京は雨と強風で、穀雨には激しすぎ。穀雨とは二十四節気の六番目にあたり、穀物の成長を促すありがたい恵みの春の雨のはずなんですが...

こんな日は、できるならば家で読書三昧がいいやもしれません。


         図書館のネズミ     図書館のネズミ

本を運び出したり、読書に没頭したりと、ネズミさんたちが。



先月の記事ではまだ準備段階で紹介できなかった蔵書票の新作より、「図書館のネズミになりなさい」。本の虫のことをフランスでは図書館(書架)のネズミということからデザインしたもの。

図書館のネズミ

こちらは本の上で本を読んでいるネズミ。でも、花の近くに舞う蝶々にちょっと気を取られてます。 蝋画の技法を用いた作品。画像をクリックすると少し拡大します。

今回の展覧会のテーマであるモノトーンに合わせて、久しぶりに墨汁だけで仕上げたので、一見、版画のようですが、蝋を引いて、図柄を削って墨汁をかけ、最後に蝋を削り落とすという蝋画というものです。


蔵書票を貼ると、なんだかとても特別な本になって、ちょっとわくわくします。
是非、おためしあれ。
投稿日 2015年04月20日 17:03:10
最終更新日 2015年04月20日 17:03:10
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2015年03月20日
研究であれ読書であれ、書物に没頭する人を「本の虫」といいますが、これは紙魚(しみ)が本の紙を食べる様子からこのように言われるようです。英語でもbookwormと言い、紙魚のことであり、本好きのことも指しています。 

ところが、フランスでは、紙魚はもちろんいますが、本好きのことは「図書館(書架)のネズミ」と呼ばれています。始終、図書館や図書室に出没しては本をむさぼり読む姿が、ちょろちょろ書架の陰を動き回るネズミを連想させるのでしょう。

さて、この時期、毎年恒例のBOOK展が催されます。今年はモノトーンとモザイクがテーマですが、上述のネズミにヒントを得たものやラ・フォンテーヌの寓話の動物が潜む蔵書票など新作とただいま格闘中です。



                 虫?それともネズミ?

BOOK ORCHESTRA Monotone-Mozaic

2015年4月1日〜26日 休廊 月曜日  11:00〜17:00
於 ギャラリーUSHIN 
所沢市小手指町1-22-13  最寄駅  西武池袋線 小手指駅 北口 徒歩5分
出展者 : 大野加奈 小野寺美樹 倉片友子 五木田摩耶 田村理江 松田富美子 

蔵書票の他、豆本、ブックカバー、栞をはじめ、アート&クラフトのほか、作家の田村理江さんがセレクトした本やお話会やワークショップなど

鵞毛庵はラ・フォンテーヌ寓話12話を上下2冊豆本に仕上げ、フランス装のカバーをかけるワンデイレッスンも行います。
4月18日、25日 両日とも14:00〜  ¥3,500(お茶付き)

展示期間中、蔵書票をお買い上げいただいた方には、お名前やイニシャルをカリグラフィーでお入れします。お気に入りの本、大切にしたい本の見返しにお貼りください。

本の虫や書架のネズミにはきっと楽しさ満載の企画展です。


           虫?それともネズミ? 
 ラ・フォンテーヌの寓話 カラスとキツネが潜んでいる蔵書票(Exlibris) (c)La plume d'oie2015
投稿日 2015年03月21日 1:31:07
最終更新日 2015年03月21日 1:31:07
修正
2015年02月26日
話題になっていた銀座などでの春節のにぎわいをよそに、これ、どうやって書いたんだろうか?!と、このところ連日古い写本とにらめっこの鵞毛庵。それを書いたフランスの17世紀の書家の顔を憎々しげに眺めてはため息。

その書家とは、Louis Barbedorルイ・バルブドール(1589-1670)。ルイ13世と14世に仕えた宮廷お抱えの書家です。当時、ヨーロッパ中から世界で最も美しいと言われた書体のエクスパート。書に関する本も出版しており、そのRONDEロンド体と呼ばれる書体とそこから派生した書体は後々フランスの小学校で習う字の基礎になっています。
以前にもこちらの記事で触れましたが…


3月4日(水)〜10日(火)まで、日本橋の丸善で「世界の万年筆展」が開催されますが、それとタイアップして、3階のギャラリーではカリグラフィー展を行います。日本カリグラフィースクールの講師陣が出品、今年は特別講座からということで、フランスの17-18世紀の書体を担当している鵞毛庵も参加します。講座の内容に沿った作品をとのことで、展示作品制作のためにバルブドールとにらめっこなわけでした。

フランス17世紀の書体

The Art of Lettering 
日本カリグラフィースクール特別講座講師による カリグラフィー作品展
2015年3月4日(水)〜10日(火) 
丸善 日本橋 3階特設会場 9:30〜20:30  最終日は17:00閉場


羽根ペンの奥に覗いているのがその憎々しげな…
フランス17世紀の書体

投稿日 2015年02月26日 11:24:32
最終更新日 2015年02月26日 11:24:32
修正
2015年02月20日
               no subject

投稿日 2015年02月20日 10:58:34
最終更新日 2015年02月26日 11:25:32
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2015年01月20日
今年は未年。干支に因んで作品を書こうと、子供の頃に習ってよく歌っていたし、確か英習字のお手本にもあったと思う Baa baa black sheep を思い出したのでした。

                 メエメエひつじさん (c)La plume d'oie 2015 作品部分


Baa baa black sheep はイギリスの古い子供向けの歌で、ナーサリーライムとかマザーグースとか呼ばれているもののひとつ。

Baa baa black sheep       メエメエ黒羊さん、
Have you any wool?       羊毛はありますか?
Yes,Sir, Yes,Sir,       はい、はい、ありますとも、
Three bags full:       いっぱい詰まった袋が三つ
One for the master,       ひとつはご主人様に
And one for the dame,   もうひとつは奥方様に
And one for the little boy    残りのひとつは路地向こうの少年に
Who lives down the lane.


しかし、新年なのに black つまり黒いのはなァと思っていたところ、他の言葉に置き換えられたりしていることを知りました。
実はこの歌、いろいろな解釈がありまして、黒い羊は黒人労働者、ご主人様は王様、奥方様は貴族、路地向こうの少年は一般庶民を指しているという節があり、13世紀後半には実際にwool tax 羊毛税なるものもイギリスにあったそうです。つまり、貧しい庶民にはどんなに働いても3分の1しか残らないという、ちょっと社会風刺的な内容なのです。
また、英語で black sheep というと厄介者という意味があり、昨今のさまざまな事情を踏まえて、当たり障りのない言葉に置き換える傾向なのだとか。そこで、black の代わりに Happy ハッピーな、 little 可愛い、rainbow 虹色の、などになっているそうな。

日本でも昔話の筋や童謡の歌詞が現代の事情に相応しくないと変わってしまったのがあるのと同様です。

と、いうわけで、新年だから Happy に置き換えて書くことにし、冒頭半分だけを作品にしました。


                   メエメエひつじさん 画像はクリックして拡大
                    (c)La plume d'oie 2015 
投稿日 2015年01月20日 23:37:59
最終更新日 2015年01月20日 23:37:59
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2014年12月20日
  キリストが誕生したことを祝うクリスマス。Christmasと書き、英語ですが、これはChristがキリスト、masが礼拝の意味でラテン語のクリストゥス・ミサが語源です。
  また、ギリシャ語ではクリストゥスをxristosと書くことから、キリストのことを略してXとすることが多く、それからXmasと表記されることも。従って、X-mas、Xmas、X’masと表記はさまざまですが、中でもX’masとアポストロフィを加えて表記したものはXがすでにキリストの略なのだから実は間違っています。その表記を見るたびに、小学生の時の英語の時間にアイルランド人のシスターが、「略さずにきちんと英語でお書きなさい、ましてやX’masと書いてはいけません!」と言ったのが頭をよぎる鵞毛庵です。

  ではクリスマスを意味するフランス語のノエルNoëlの語源は何かというと、それはラテン語で誕生などを意味するnatalisという言葉からきています。時代を経て母音に変化などが加えられてNoëlになったようです。
  同じようにイタリア語ではNataleナターレ、スペイン語ではNavidadナヴィダー(やはり誕生を意味するラテン語のnativitasが語源)。ではゲルマンのドイツ語では...Weihnachten ヴァイナハテンで聖夜の意味です。

  本来はキリスト生誕を祝う宗教祭日なのですが、宗教に関係なく年末の年中行事化している日本では、みなさま、どうぞ良いクリスマスを!

Merry Christmas !   Joyeux Noël !
     Buon Natale !     Feliz Navidad !    Frohe Weihnachten !




             ノエル?クリスマス?  (c)La plume d'oie2014
投稿日 2014年12月22日 11:03:38
最終更新日 2014年12月22日 11:09:57
修正
2014年11月20日
ノエル展

今年もノエル展の季節となりました。

12月2日(月)〜12月7日(日)
12:00〜19:00 最終日は17時まで

神楽坂セッションハウス  2階 最寄駅 東西線 神楽坂

アクセス

今年もたくさんの作家が集います。
絵画、版画、切り絵、カリグラフィー、創作額、フラワーアート、キャンドル、フェルト、アクセサリー、刺子、陶芸、雑貨など。

期間中、出展者によるワークショップも予定しています。予約不要、¥500から¥1,500、フェルト、ビーズ、カリグラフィーなど各作家在廊時に行います。お気軽にご参加ください。

12月6日(土)は18時から 甲斐圭一郎、小野塚豊によるジャズ・ボサノヴァのミニライブ(ドリンクチャージ¥700)


2015年のカレンダーはラ・フォンテーヌの寓話です。イソップなどでも馴染のある寓話を12話選びました。

ノエル展

文字が宿るツリー       ノエル展
皆様のお越しをお待ちしております。



投稿日 2014年11月29日 10:35:52
最終更新日 2014年11月29日 10:36:26
修正
2014年10月20日
    世の中は「栗」の真っ最中と書いてからひと月。それが今では「カボチャ」にとって替わっています。なぜならば、ちょうど食べごろの時期であるのと、10月31日のハロウィンの影響。ハロウィンについてはご参考までに2010年10月のこちらの記事で触れています。

カボチャは漢字にすると南瓜、これは中国語に由来するのですが、ほかに、中国渡来のという意味で唐茄子とか南京とか言われてました。

唐茄子というと落語の「唐茄子屋政談」が有名。商家の御曹司が吉原に入りびたりで勘当され、路頭に迷って川に飛び込もうとしたところを、叔父さんに助けられて唐茄子の担ぎ売りを始めるという「唐茄子屋政談」。結末までここで書くと長くなるので、あらすじ等はお時間のある時に検索願います。あしからず。

また、井原西鶴の一節に「とかく女の好むもの 芝居浄瑠璃芋蛸南京」。かぼちゃは女性が好むものとされていた(いる?)わけです。でも「唐茄子屋政談」に出てくる「唐茄子のあべかわ」というのが大好物な人物は男性ですけどねェ。

言葉としては「カボチャ野郎!」なんてあまり良い意味に使われないことが多く、フランス語でもカボチャみたいな頭というのは頭が痛いことを指し、あいつはカボチャみたいに丸いというと、酩酊状態。でも、英語のスラングにはマイ・パンプキンというと愛しい彼氏のような意味にもなります。うっかり間違って訳すと愛しい彼氏は「カボチャ野郎」っていうことになりかねませんが...。(そういう場合もあり得るかも。)

でも実際はカボチャはカロテンやビタミン類を多く含んだ緑黄色野菜で私たちの健康を支え、種から実から皮までもすべて食することができるという優れもの。さらには、フランスの作家シャルル・ペローのシンデレラの物語に於いて、舞踏会に向かうために黄金の馬車に姿を変えるという素敵な一面もあるのです。


秋の夜長にカボチャあれこれ。今宵の夢に黄金の馬車とでるか、ジャック・オ・ランタンに脅かされるか、たらふく食べるか...。



              (c)La plume d’oie 2014   カボチャ
投稿日 2014年10月20日 17:02:17
最終更新日 2014年10月20日 17:11:43
修正
2014年09月20日
世の中、ただいま栗のシーズン真っ最中。フランスでも秋から冬にかけて焼き栗がおいしい季節です。
                
 
                火中の栗を拾う


(c)La plume d’oie2013 聖ジェローの日(10月13日)には栗で暖を取る。

火中の栗を拾うという言葉をみなさんご存知かと思いますが、自分の利益にはならないのに、他人にそそのかされて危険をおかすことの喩です。転じて、あえて困難なことに自ら身を乗り出すという意味にも使われます。

実は、この言葉、17世紀フランスの詩人ジャン・ド・ラ・フォンテーヌの寓話に由来します。ラ・フォンテーヌはイソップ物語をもとに寓話集を書いていて、鵞毛庵も蔵書票や豆本のテーマに寓話をいくつか取り上げています。その寓話集の中の「猿と猫」というお話。

猿はベルトラン、猫はラトンという名前で、名うてのごろつきですが、ある主人に雇われている身。どのみち素性が素性なので楽して稼ごうというようなことに関しては達人なわけで、ある日暖炉にくべた栗がおいしそうに焼きあがっているのを見て、猿は猫をおだてて栗を拾わせます。てっきり二人で栗を食べるものと、必死で火の中から栗を拾う猫。ところが、猿は拾ってもらっては端からむしゃむしゃ。そこへ女中があらわれて、その場を追い立てられてしまいました。猫は不満たらたらというわけです。



火中の栗を拾う
19世紀に出版された寓話の挿絵(フランソワ・ブショ画)

ラ・フォンテーヌの寓話?と云う方も日本には多いかと思いますが、意外に身近だったりします。2015年度のカレンダーはラ・フォンテーヌの寓話をテーマに、この「猿と猫」を掲載予定です。
投稿日 2014年09月20日 11:16:48
最終更新日 2014年09月20日 11:16:48
修正
2014年08月20日
猛暑もそろそろ終わりかと予報がある割には暑さが相変わらず続く東京ですが、今年の蝉はそれほどうるさくなく、夜遅くになっても鳴き声がやまないほどではないようです。

以前の記事でも書きましたが、イソップの寓話で有名な「アリとキリギリス」は、もともとギリシャ語では「アリと蝉」でした。
そのお話の中で、冬になって蓄えのない蝉がアリに食べ物を乞うと、夏に何やってたの?と問われ、「夏の間は歌って過ごしてました」との答えると、「そんなら今度は踊って過ごせば!」と手厳しく突き放すアリ。


                    蝉の命はみじかくて

                Exlibris(蔵書票)「アリとセミ」ラ・フォンテーヌの寓話より (c)La plume d'oie2012


後生になってフランスの昆虫学者のファーブルが、蝉の生態がわかっていないと文句を言ったとか...。
確かに、蝉は幼虫期は地中に長年生息しますが、成虫はほんの1,2週間から長くても1カ月。考えてみればおかしな話です。

今年はあまり蝉がうるさくないとは言え、実は我が家のマンションの階段や廊下、バルコニーなど、ご臨終を迎えている姿が例年より多いような。コガネムシも同様。イソップの寓話には実は蝉の他に同等のお話でコガネムシバージョンもあるのですが、日本ではお金持ちで金蔵建てるコガネムシなんだけどなァ。

蝉もコガネムシも、本来なら土で臨終を迎えるのが一番だと思いますが、都会ではそうもいかず、マンション内の一角でじっと動かなくなってしまった姿は気の毒なようでもあります。
投稿日 2014年08月21日 10:19:18
最終更新日 2014年08月21日 10:19:18
修正
2014年07月20日
なんでも某テレビ局の朝の連ドラが結構評判だとかで、なにかの折に観はじめました。小学生の頃に読んだ「赤毛のアン」。それを翻訳した人の自伝のドラマです。

その赤毛のアンの中に出てくる「曲がり角の先には何があるかわからない。だけどきっと一番よいものがある」というくだりがあり、子供の時には恐らく理解できていなかっただろうと思い、という以前に全く覚えていなかったので、ちょっと再読しようかという気になりました。

今はネットであれこれ即調べられて便利な時代!かなり詳しくいろいろ判る上に、2003年に著作権が切れているのでインターネット上で原書が読めてしまう!ということは、カリグラフィーの作品に活用できる、ということで、早速やってみました。

22(火)から開催する巴里祭に寄せたアート展 夏の詩 に他の作品と共に数点出展します。


曲がり角

巴里祭に寄せたアート展 夏の詩

2014年7/22(火)〜7/28(月)

場所 神楽坂セッションハウス

初日14時〜 19時  その他の日  12時〜19時(最終日は17時まで)

絵画、版画、カリグラフィー、切り絵、陶芸、アクセサリー、フェルトなど、さまざまな作家が集います。

ワークショップもいろいろ企画しています。
カリグラフィーでは羽根ペン体験を¥500で行います。
詳しくはこちらへ。


曲がり角
(c)La plume d'oie 2014
投稿日 2014年07月22日 0:55:44
最終更新日 2014年07月22日 0:58:36
修正
2014年06月20日
                 くだもの

    (c)La plume d'oie 2014

洗者聖ヨハネの日(6月24日)はイチゴの摘み時  というのはフランスの北方やベルギーに伝わる農作業に関する諺のひとつ。

でもこの時期になるとやはりサクランボでしょうか?


        くだもの

聖リュファンの日(6月14日)には、庭はサクランボで満たされる。

パリだと、結構サクランボがなっている木があり、鳥がいち早くついばんで木の真下は種だらけに。

東京では枇杷も色づいてきましたが、これも熟れてくるとカラスがよく狙っています。飛びながら種を吐き捨てるので、頭上注意です!
枇杷は比較的温暖な地に育つので、パリでは緯度が高すぎて見かけず、南仏のニースではあちこちで沢山実がなっていました。くだものとしてはパリでもスーパーや朝市では売られています。でも日本の枇杷の方がずっと美味。手間暇かけてますから、お値段もお高いですが...

先月の記事で書いた銀座のマロニエ。木によって「マロニエ」、「トチノキ」と名札がかかっているのを発見。実の方は...花が咲いていた割にはその痕跡があまり見られません。また今度確認してみましょう。



投稿日 2014年06月21日 16:10:38
最終更新日 2014年06月21日 16:10:38
修正
2014年05月20日
          マロニエ?栃ノ木?

        ©La plume d’oie2014

 フランスのことわざより  聖テオドジィの日(5月28日)には、花と言えば薔薇。
                                                                  
今年のフランスの諺の暦の5月に選んだ諺。この時期、フランスではあちこちのバラ園が賑わいます。
一方、パリでは街路樹の代表のマロニエが花盛り。白や赤の花が遠目には円錐形に見えます。



マロニエ?栃ノ木?   パリ市内のマロニエ 白い花が満開
画像をクリックすると拡大します。

これは赤いマロニエの花。近寄って見るとこんな花!マロニエ?栃ノ木?   これが集まって円錐形をなしています。


先日、銀座で見かけたマロニエの花は木自体が小振りで、なんだかさみしい感じがしてしまいました。残念ながら写真を撮り損ねました。

調べてみると、どうやら栃ノ木の可能性もあるようです。マロニエも栃ノ木も同じトチノキ属で、マロニエは西洋栃ノ木。花は赤くても白くてもマロニエでも栃ノ木でもほとんど違いはなく、葉っぱも少しちぢれているのとそうでないものとありますが、大きな違いは実。栃の実の殻は突起がなく、マロニエはぼつぼつ突起があります。

銀座のはいったいどちらなのか、実の頃合いを見計らって自分の目で確かめてみようかな。
投稿日 2014年05月21日 23:32:12
最終更新日 2014年05月21日 23:46:23
修正
2014年04月20日
例年ならば今頃からスタートする蔵書票展ですが、今年は花真っ盛りの時期から今月27日まで、本にまつわる合同の展示となりました。そしてテーマがスイーツ。
         


                    お好きな本に甘い香りを!


ギャラリーUSHIN



鵞毛庵は「不思議な国のアリス」と「鏡の国のアリス」に登場する甘いものなどをいくつか選んで原文を合わせて作品にし、蔵書票やブックカバーに。そして、フランスの代表的なお菓子やイースターのチョコも蔵書票や豆本にしました。お好きな本に甘い香りを!

ご希望の方にはカリグラフィーでお名前書き入れしています。お好きな本に甘い香りを!


蔵書票はEXLIBRISエクスリブリスとも言い、本の見返しに貼って、その本の所有者を表すものです。詳しくは以前の記事をご参照ください。


そんな蔵書票を貼るようような立派な本はないと言わずに、ずっと手元に置いておきたい本や、大好きな本にどんどん貼って楽しんでみては。鵞毛庵蔵書の中には「天才バカボン」だってあります!


 お好きな本に甘い香りを!

今回の展示のために、新しい蔵書票を貼ったお気に入りの2冊。
いたって普通の本、しかも1冊は水木しげるの漫画ですッ。



BOOK ORCHESTRA展は今月27日17時までですが、7月に予定している神楽坂での夏のグループ展にも蔵書票は出展いたします。
投稿日 2014年04月22日 11:18:55
最終更新日 2014年04月22日 11:19:52
修正
no subject


ただいま編集中。しばらくお待ちください。


投稿日 2014年04月20日 11:19:04
最終更新日 2014年04月20日 11:20:13
修正
2014年03月20日


        no subject
投稿日 2014年04月01日 13:09:28
最終更新日 2014年04月01日 13:09:35
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2014年02月20日
天気予報が本当にあたるなんて!と思った方が多かったかもしれません。関東周辺を襲った大雪。


臙脂  臙脂


そんな雪に覆われた梅の花。

白梅はもう花なのか雪なのか判らない状態で、蝋梅も紅梅もこんな様子に。紅梅の濃い紅色もすっかり薄まって見えます。

濃いめの紅色といえば臙脂色というのがありますが、これはエンジムシとも呼ばれるカイガラムシの体内色素を抽出させたものが原料となっています。

ヨーロッパの中世写本の装飾には南米産のコチニールと呼ばれるカイガラムシが使用されていて、鵞毛庵も写本装飾のワークショップを受けた時に乾燥したカイガラムシを水に浸けてつぶして顔料を作った経験があります。

(c)La plume d'oie   臙脂 
貝母(網笠百合)の模様や茎の一部はコチニール(エンジムシ)から作った顔料を使用。Mira calligraphiae monumenta 16世紀写本の複製
画像クリックすると少し大きくなります

日本では昔は紅花染めと呼んでいたものが、大正末から昭和初期にかけてコチニール(エンジムシ)が顔料の色の着物が流行したとことから、臙脂色という名前が定着したとか。このコチニールが原料の赤い色素は染色だけでなく、化粧品や食料品などにも多く使われています。イチゴ味のお菓子とか、赤いシロップ、赤いかまぼこ、口紅など多岐に渡って日常生活でかなりお世話になっているのですが…。これがアレルギーを引き起こすということが話題になっている様子。コチニール色素そのものがアレルギーをおこすのではなく、エンジムシから色素を抽出する際に除去しきれないたんぱく質のせいでアレルギーが起きるのだそうな。でも、きっと多くの人が、ムシがいけないんだ!と反応してしまいそう…。 


この「能楽さんぽ」のブログのベースカラーは臙脂色です。


3月11日より神楽坂で開催されるチャリティーアート展に参加します。詳細はこちら
投稿日 2014年02月21日 12:20:02
最終更新日 2014年02月21日 12:21:47
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2014年02月01日


               no subject


             May peace and tranquillity prevail througout the world 
             世の中安穏なれ。(親鸞聖人)(c)La plume d'oie2011
投稿日 2014年02月01日 18:21:05
最終更新日 2014年02月12日 20:14:36
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2014年01月20日
2014年バージョンの鵞毛庵製フランスの諺の暦の1ページ目の1月は「ご公現祭の雪は豊作をもたらす」という意味の諺を選びました。



      大寒

Neige à l’Epiphanie, le grenier sera rempli.
ご公現祭に雪が降ると、納屋はいっぱいになる。

ご公現祭とは、キリスト誕生を祝って東方から三博士がやってきた日を記念した日(1月6日)。

大寒   四谷の聖イグナチオ教会にて  馬小屋にかしずく三博士

フランスではそれに因んだガレット・デ・ロワというパイ菓子を頂く習慣があります。そのお菓子にはフェーヴと呼ばれる陶製の小さな人形が入っていて、王冠と共に売られていて、フェーヴを当てた人が王様に選ばれるというお遊び付。もともとはキリスト教以前からある冬至の行事だったものが由来だとか。そして、やはり古くからの風習で、正月飾りとしてのヤドリギを諺に添えました。常緑なので生命やら永久やらのシンボルです。

                        大寒

暦がすすんで二十四節気の24番目は大寒。1年で一番さぶ〜い日とされてます。

フランスでも1月20日過ぎのこの時期はちょっとゆるんだ寒さがぶり返して寒波襲来となり、言い伝えにも寒さに要注意を促すものが目立ちます。中には、凍土によって雑草の始末の手間が省けるなんていうのも。
七十二候では大寒にはフキノトウが蕾を出し、沢に氷が厚く張りつめ、鶏が卵を産み始め、滋養強壮に寒卵を食したりするのですが、大寒卵はさらに金運も招くとか!
ガレットのフェーヴを当てた人はその一年幸運や金運良しとされてますが、今年はフェーヴ当たらなかったので大寒卵を食べようかしら....
投稿日 2014年01月21日 14:19:34
最終更新日 2014年01月21日 14:19:34
修正
2013年12月20日
今年もあとわずかとなり、クリスマスが近づいてきました。

クリスマスというと思い浮かべる歌の中に「グロリア」があります。カトリック系の学校に通っていた鵞毛庵にはとてもなじみのある歌なのですが、カトリックでは「あめのみつかいの」という題の聖歌。でも、グロリアと呼んでいたと思います。

この歌はもともとはフランスの16世紀ごろに作られた歌で、原題はLes anges dans nos campagnes 野辺の天使というような意味なのですが、その詩のリフレインの部分がルカの福音の一部より引用されたラテン語で Gloria inexcelsis deo グロリア インネクシェルシス デオ、日本語にすると「天のいと高き処に神に栄光」です。

小学生の頃、リフレインの部分がラテン語だというのでなんだかわくわくした記憶がありますが、はたして歌は何語で唄っていたのかさっぱり思い出せません。日本語の歌詞を見ても聞いてもピンとこないし。フランス語ではなかったと思うし、英語だったのかなぁ...。というのは、「もろびとこぞりて」や「しずけき」をはじめ、クリスマスの歌はみな、英語で習って唄っていたし、フランスではフランス語だったし、とあやふや。

こちらがフランス語のその歌です。 

パリのノートルダム寺院のクリスマスのミサ

こちらは木の十字架少年合唱団のバージョン


               Gloria  あめのみつかいの
                 

Gloria inexcelsis deo et in terra pax hominibus bonae voluntatis
天のいと高き処に神に栄光  地には善意の人に平和あれ
ルカ福音より 
©La plume d’oie 2013
羊皮紙、酸化鉄インク、羽根ペン  
装飾は「ベリー公のいとも豪華なる時祷書」(15世紀フランス)よりアレンジ

今年も一年間、能楽さんぽをご愛読いただきまして、どうもありがとうございました。
皆様、どうぞ良い年末年始をお過ごしください。
投稿日 2013年12月20日 0:31:00
最終更新日 2013年12月20日 0:33:21
修正
2013年11月20日
(c)La plume d'oie 2013  新酒解禁


   Tonnerre d'août, belle vendange et bon moût.
8月の雷はブドウの収穫もしぼり汁も良いものをもたらす。

21日は11月の第三木曜日。ワインの新酒ボジョレーヌーヴォーの解禁日。そこでワインに関するフランスの諺の一つ。挿絵は収穫に使用する籠の背負子とブドウのしぼり汁用の大きな桶。この背負子は素材は変わっても現在でもスタイルはほぼ同じで、摘み取ったブドウがいっぱいになったら、背負子を外さずにお辞儀をする格好で前に屈み中身を出す仕組み。その際に肩、首、頭などに触れないように、背負子の背の部分が広がって高くなっている。摘んだブドウは大きな桶で人が踏んでしぼられてました。

さてはてボジョレーヌーヴォーは一時ほどではないだろうけれど、相変わらず日本では本場フランスよりも早く飲めると賑わうのでしょうか…。

世の中はかぼちゃやお化けが過ぎ去って、新酒解禁はクリスマスまでのちょっとした橋渡し役かもしれません。

鵞毛庵は今年もノエル展の準備に追われています。

新酒解禁


ノエル展 クリスマスをご一緒に

2013/11/29(金)〜12/3(火)
12:00〜19:00(最終日は17:00まで)
神楽坂セッションハウスガーデン

¥500ワンコインワークショップでは羽根ペンで文字を書く体験ができます。
その他、いろいろな作家のワインコインワークショップや30日(土)は18:00からボサノヴァ&ジャズのミニライヴ(ドリンクチャージ¥700)など企画しています。

今回は天使をテーマにした作品を用意しました。中世の写本から着想を得た天使たちが皆様のお越しをお待ちしています。

神楽坂の後は、12/4から小手指のギャラリーUSHINでクリスマスのcraft展、12/14,15は竹ノ塚でのArt Festaにも参加します。

投稿日 2013年11月20日 23:10:20
最終更新日 2013年11月20日 23:10:20
修正
2013年10月20日
三余堂の記事にあった黒田官兵衛の時代。ところ変わってフランスではプロテスタントとカトリックの間でごちゃごちゃした時代で、世界史に強い方は「ユグノー戦争」と聞くと思い当たるやも。

時のフランスのブルボン王朝の国王アンリ4世が1598年に発布した「ナントの勅令」により信仰の自由が認められて宗教の争いはちょっと収まった頃が日本では関ヶ原です。

この「ナントの勅令」は原本が現存していて、こちらをクリックして画像をご覧ください。
(フランスの文化庁は太っ腹だ。しっかり閲覧できます。)

羊皮紙にびっしり細かく書かれていますが、書体はゴティックの草書体からロンド体への過渡期の頃のものです。

ゴティックの書体はドイツを中心に発展した手書き及び活版文字の書体ですが、フランスでは手書きの草書体が独自で発展し、さらにロンド体に移行していきました。このロンド体はフランス書体とも呼ばれ、17世紀にヨーロッパの国々から世界で最も美しい書体と言われていたものです。

こちらがロンド体で書かれた写本。

その時代には...


フランスの書家ルイ・バルブドールによる  17世紀

縦の流れじゃなくて、横の流れを学びなさい、と、パリで美術史を勉強していた時の先生の言葉をつくずく思い出す鵞毛庵です。
大河ドラマと一緒にフランス史も学ぼう!な〜んて。
投稿日 2013年10月20日 1:15:46
最終更新日 2013年10月20日 1:15:46
修正
2013年09月20日
昨夜の中秋の名月は皆様愛でられたでしょうか。今年は十五夜と満月がめずらしく一致した年だとか。

日中はまだまだ暑いものの、朝晩はすっかり秋らしくなってきました。暑さ寒さも彼岸までの言い伝えの通りのようです。 フランスの季節のことわざにも、

聖ユスタッシュ(9月20日)の白露はぶどうを熟す
Gelée blanche de Saint Eustache grossit le raisin qui tache
というのがあります。

やっと秋

9月20日は聖ユスタッシュの日で、昔の暦ではこの時期、朝晩冷え込み、たっぷりの朝露がブドウをさらに大きくして熟すようです。
夏が暑いとブドウは良作で、さらに冷え込んで朝露を纏うとさらに美味しくなるのでしょう。



今夏の猛暑で山梨のブドウは美味しい。甲州ワインもおいしいのができるのかな。。。。
投稿日 2013年09月20日 22:50:22
最終更新日 2013年09月20日 22:50:22
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