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2015年01月20日
メエメエひつじさん
今年は未年。干支に因んで作品を書こうと、子供の頃に習ってよく歌っていたし、確か英習字のお手本にもあったと思う Baa baa black sheep を思い出したのでした。

                 メエメエひつじさん (c)La plume d'oie 2015 作品部分


Baa baa black sheep はイギリスの古い子供向けの歌で、ナーサリーライムとかマザーグースとか呼ばれているもののひとつ。

Baa baa black sheep       メエメエ黒羊さん、
Have you any wool?       羊毛はありますか?
Yes,Sir, Yes,Sir,       はい、はい、ありますとも、
Three bags full:       いっぱい詰まった袋が三つ
One for the master,       ひとつはご主人様に
And one for the dame,   もうひとつは奥方様に
And one for the little boy    残りのひとつは路地向こうの少年に
Who lives down the lane.


しかし、新年なのに black つまり黒いのはなァと思っていたところ、他の言葉に置き換えられたりしていることを知りました。
実はこの歌、いろいろな解釈がありまして、黒い羊は黒人労働者、ご主人様は王様、奥方様は貴族、路地向こうの少年は一般庶民を指しているという節があり、13世紀後半には実際にwool tax 羊毛税なるものもイギリスにあったそうです。つまり、貧しい庶民にはどんなに働いても3分の1しか残らないという、ちょっと社会風刺的な内容なのです。
また、英語で black sheep というと厄介者という意味があり、昨今のさまざまな事情を踏まえて、当たり障りのない言葉に置き換える傾向なのだとか。そこで、black の代わりに Happy ハッピーな、 little 可愛い、rainbow 虹色の、などになっているそうな。

日本でも昔話の筋や童謡の歌詞が現代の事情に相応しくないと変わってしまったのがあるのと同様です。

と、いうわけで、新年だから Happy に置き換えて書くことにし、冒頭半分だけを作品にしました。


                   メエメエひつじさん 画像はクリックして拡大
                    (c)La plume d'oie 2015 
投稿日 2015年01月20日 23:37:59
最終更新日 2015年01月20日 23:37:59
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