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2014年02月20日
臙脂
天気予報が本当にあたるなんて!と思った方が多かったかもしれません。関東周辺を襲った大雪。


臙脂  臙脂


そんな雪に覆われた梅の花。

白梅はもう花なのか雪なのか判らない状態で、蝋梅も紅梅もこんな様子に。紅梅の濃い紅色もすっかり薄まって見えます。

濃いめの紅色といえば臙脂色というのがありますが、これはエンジムシとも呼ばれるカイガラムシの体内色素を抽出させたものが原料となっています。

ヨーロッパの中世写本の装飾には南米産のコチニールと呼ばれるカイガラムシが使用されていて、鵞毛庵も写本装飾のワークショップを受けた時に乾燥したカイガラムシを水に浸けてつぶして顔料を作った経験があります。

(c)La plume d'oie   臙脂 
貝母(網笠百合)の模様や茎の一部はコチニール(エンジムシ)から作った顔料を使用。Mira calligraphiae monumenta 16世紀写本の複製
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日本では昔は紅花染めと呼んでいたものが、大正末から昭和初期にかけてコチニール(エンジムシ)が顔料の色の着物が流行したとことから、臙脂色という名前が定着したとか。このコチニールが原料の赤い色素は染色だけでなく、化粧品や食料品などにも多く使われています。イチゴ味のお菓子とか、赤いシロップ、赤いかまぼこ、口紅など多岐に渡って日常生活でかなりお世話になっているのですが…。これがアレルギーを引き起こすということが話題になっている様子。コチニール色素そのものがアレルギーをおこすのではなく、エンジムシから色素を抽出する際に除去しきれないたんぱく質のせいでアレルギーが起きるのだそうな。でも、きっと多くの人が、ムシがいけないんだ!と反応してしまいそう…。 


この「能楽さんぽ」のブログのベースカラーは臙脂色です。


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投稿日 2014年02月21日 12:20:02
最終更新日 2014年02月21日 12:21:47
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