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2015年12月20日
とこしえのシンボル
先月の記事でクリスマスの赤を取り上げましたが、もうひとつ、クリスマスのシンボルカラーというと緑があります。
そう、クリスマスツリーがその代表ですね。ツリーは一般的にはモミの木を使用されますが、これはやはり常緑樹ということから、永遠のシンボルとなっています。

ということは、もうすぐやって来る正月の門松も同じような意味合いから用いられています。古くは中国は唐代においても、松が常緑で長寿を象徴することから門前に飾られたりしたものが、平安期以降、日本でも取り入れられたという節も。
昨今の住宅事情もあいまってか、普通のお宅に門松を見かけることが珍しくなってきていますね。

ヨーロッパ、とくにフランスを含む北の方では、新年の飾りとしてヤドリギがあります。これも常緑なこと、白い実がたくさんつくことから子宝など、やはり永遠、子孫繁栄の象徴となっていますが、古くはケルト文化に遡り、神聖視されていて、無病息災や邪気を払うとされていました。12月31日が明けて新年になると、吊るされたヤドリギの下でキスを交わして幸せな一年を願う風習もあります。場所によっては豊作を願うことも。
普段は他の木に寄生してちゃっかりもので、嫌われものですが、お正月だけは特別扱いです。



            とこしえのシンボル

©La plume d’oie 2015 
エピファニー(キリストご公現祭1月6日)に雪が降ると、納屋がいっぱいになる。
フランスの言い伝え。正月に雪が降るとその年は豊作であるということ。
ヤドリギのブーケの下で雪だるまに興じるお猿さんたち。

     とこしえのシンボル

今年も能楽さんぽをご愛読ありがとうございました。
みなさま、どうぞ良いお年をお迎えください。

投稿日 2015年12月28日 11:25:35
最終更新日 2015年12月28日 11:25:35
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