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2007年02月01日
雛人形
カテゴリ : [案内望遠鏡]
以前は 年が明けるとお雛様の宣伝が盛んにテレビに流れた。
7段飾りだ、8段飾り、やれ家紋入りだのと。最近は あまりお目にかからない気がする。
三余堂亭主は 男ばかりの兄弟で お雛様には とんと縁がなかった。
娘が生まれた時 母上殿は 孫娘に木目込みの雛人形を作った。
三余堂は トイレットペーパーの芯で段飾りなるものを作った。
お内裏様に お雛様、 三人官女に五人囃子 左大臣 右大臣 三仕丁と
左近の桜 右近の橘。  お内裏様の纓に笏  お雛様の冠、瓔珞と 折り紙を貼って作った。
纓 エイ も 瓔珞 ヨウラク もシテ方は手に馴染みである。 それを 家内は ひとつひとつ薄紙に
包んで箱にしまい 次の年も その次の年も その次も 飾っていた。

今年も三井記念美術館で 「三井家のおひなさま」の企画展が始まる。


雛人形

この美術館は 三井文庫別館(東京都中野区)が、平成17年10月に日本橋の三井本館に
移転して開設された。江戸時代以来300年におよぶ三井家の歴史を知ることが出来る。
勿論 能装束、面などの所蔵もある。
ここは 建物自体が 重要文化財で一見の価値ありだが お江戸の在には あまりにも見慣れた
風景に溶け込んで目に付かぬ御仁も多かろう。 どちらさまも 日本橋へお出掛けの節 一度は
立ち寄られぃ。

今年の展示は 京都・丸平文庫が所蔵するお人形もあるそうで その土地 その時を
感じられるだろうか。 作 三余堂なる 雛飾りは いつのまにかなくなった。 が、 母上殿の
八十余年になる お雛道具 調度の箪笥や長持ちはならぶ。 その長持ちの中に 樟脳と共に
薄紙に包まれた 一対の小さな 小さな 雛人形が仕舞われている。
五十余年 大切にされてきたのだろう。

ペコちゃん、ポコちゃんの お雛様である。

雛人形

三井記念美術館  http://www.mitsui-museum.jp/exhibition_02.html
投稿日 2007年02月01日 0:55:15
最終更新日 2007年02月01日 0:56:21
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