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2013年09月01日
秋の七草
カテゴリ : [案内望遠鏡]
『 秋の野に 咲きたる花を 指折りかき数ふれば 七種の花 』 と山上憶良が詠んだという。
八月も半ばを過ぎると 高原は空高く 秋の様相を呈してくるものだが、昨今の陽気では如何なものか。
そうは云えども ススキの穂が出始めて 野の花が咲きだすのだから 不思議というか、有難い。
山上憶良は『 萩の花 尾花 葛花 瞿麦の花 姫部志また藤袴 朝貌の花 』と旋頭歌にも読み、
これが基となって秋の七草なのだと聞いたことがある。
春の七草は緑鮮やかに 健康食品そのもののような感がなくもない。
が、秋の七草は しっとりと歌の題材として構えている。
萩の花(はぎのはな) 尾花(おばな) 葛花(くずばな) 瞿麦の花(なでしこのはな)
姫部志(をみなへし) また藤袴(ふじばかま) 朝貌の花(あさがおのはな)
萩はマメ科の薄紅色の花で 尾花はススキ。 葛は丈夫な蔓が籠にもなるし、その繊維は布にもなる。
なんといっても 根っこは葛粉になるマメ科の花。
普段 撫子と書いているなでしこは、夏から秋に渡って花が咲くこまかな黄色の花。
姫部志は女郎花のことで 藤袴はキク科で芳香がある。
8月三余堂月次で美しい〈玉鬘〉が登場したが、源氏物語で 夕霧は玉鬘に藤袴を差し出して
『 おなじ野の 露にやつるゝ藤袴 あはれはかけよ かことばかりも 』とか何とか言って…
最後の朝貌の花。朝顔、木槿(むくげ)、桔梗、昼顔など諸説紛々。が、生薬の桔梗とのお説が有力。
所謂 本種という園芸用でないのは絶滅危惧に瀕しているというから めったにお目もじ叶わず。
三余堂の朝貌の花は 恐れ入谷の鬼子母神境内から嫁入りの花で
厳選された花が種作りのためにこれから 最後のご奉公の由。
まだまだ蕾が
八月も半ばを過ぎると 高原は空高く 秋の様相を呈してくるものだが、昨今の陽気では如何なものか。
そうは云えども ススキの穂が出始めて 野の花が咲きだすのだから 不思議というか、有難い。
山上憶良は『 萩の花 尾花 葛花 瞿麦の花 姫部志また藤袴 朝貌の花 』と旋頭歌にも読み、
これが基となって秋の七草なのだと聞いたことがある。
春の七草は緑鮮やかに 健康食品そのもののような感がなくもない。
が、秋の七草は しっとりと歌の題材として構えている。
萩の花(はぎのはな) 尾花(おばな) 葛花(くずばな) 瞿麦の花(なでしこのはな)
姫部志(をみなへし) また藤袴(ふじばかま) 朝貌の花(あさがおのはな)
萩はマメ科の薄紅色の花で 尾花はススキ。 葛は丈夫な蔓が籠にもなるし、その繊維は布にもなる。
なんといっても 根っこは葛粉になるマメ科の花。
普段 撫子と書いているなでしこは、夏から秋に渡って花が咲くこまかな黄色の花。
姫部志は女郎花のことで 藤袴はキク科で芳香がある。
8月三余堂月次で美しい〈玉鬘〉が登場したが、源氏物語で 夕霧は玉鬘に藤袴を差し出して
『 おなじ野の 露にやつるゝ藤袴 あはれはかけよ かことばかりも 』とか何とか言って…
最後の朝貌の花。朝顔、木槿(むくげ)、桔梗、昼顔など諸説紛々。が、生薬の桔梗とのお説が有力。
所謂 本種という園芸用でないのは絶滅危惧に瀕しているというから めったにお目もじ叶わず。
三余堂の朝貌の花は 恐れ入谷の鬼子母神境内から嫁入りの花で
厳選された花が種作りのためにこれから 最後のご奉公の由。
まだまだ蕾が
投稿日 2013年09月01日 15:52:56
最終更新日 2013年09月01日 15:53:51
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