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2009年12月20日
羽ペン
   NHKの教育テレビで、今、久々に人形劇をやっています。アレクサンドル・デュマ原作の「三銃士」。これはダルタニアンという若者が田舎からパリに出てきて、フランス国王の銃士隊に加わり、さまざまな体験をして成長していく物語で、実は3部作からなり、「三銃士」はその一部目にあたります。最初は若者として登場するダルタニアンも、三銃士たちも老齢に達するまで長く話は続きます。もともと新聞小説としてスタートした長編時代劇です。何度も映画化されているし、日本ではアニメもありました。

   主人公のダルタニアンも三銃士も実在の人物で、ちょっと調べものをしていたら、ダルタニアン直筆の書を見つけました。1672年のものです。


羽ペン

   物語の中でも、密書やら手紙やらいろいろ登場しますが、当時は羊皮紙に羽ペンで書いていて、インクは9月に庵主がワークショップを行った酸化鉄インクです。
   当時の一般的な筆記道具であった羽ペン、削り方は覚えてしまえばさほど大変ではありませんが、エンピツを小刀で削るのと同様、得手不得手があるはずだし、字を読み書きする人でも、削るの苦手!という人がいたとしてもちっともおかしくありません。そこで、もうひとつ発見。17世紀には羽ペン削り器なるものが存在していたのです。 何やら調節できるようになっていて、一発で羽の先がペン仕様にカットされるとか。どのような構造になっているのか、写真では詳細は定かではありませんが、なかなか興味深いものです。
 パリにあるペンの博物館所蔵                           
   羽ペン
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    羽ペンだと適度に柔らかく、細いラインの装飾のアラベスクなどが書き易く、メタルのカリグラフィーペンとは全く違った書き味です。
                                 羽ペン
La plume d’oie© 鵞毛庵2007 能「半蔀」部分
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いよいよ2009年も余すところわずか。
みなさま、今年も一年間ご愛読ありがとうございました。
どうぞよいお年をお迎えください。





投稿日 2009年12月20日 12:48:12
最終更新日 2009年12月20日 12:59:49
修正