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2008年06月20日
小野小町
三余堂が度々訪れる秋田は美人で名高く、その代表が小野小町。 絶世の美女であり歌人としても優れた小野小町は、諸説ありますが、秋田の雄勝というところが出身地とされています。

能にはこの小町を題材にした曲目に「草子洗小町」「通小町」「鸚鵡小町」「関寺小町」「卒都婆小町」があり、優れた歌人、深草少将の百夜通い、年老いて乞食となった姿などが描かれています。


小野小町La plume d’oie©鵞毛庵 2003

草子洗小町 (画像はクリックすると拡大)

霞立てば遠山になる朝ぼらけ
Quand brume s’élève,
lointaines paraissent les montagnes dans l’aube indécise
平筆でローマ時代の書体リュスティカの重ね書きの上にカラス口で自由書体。 
 La plume d’oie©鵞毛庵 2005  小野小町   

卒都婆小町 (画像はクリックすると拡大)

花を佛に手向けつつ 悟りの道に入らうよ 悟りの道に入らうよ
De mes mains tendues offrant des fleurs au Bouddha,
je veux entrer en la voie de l’illumination, je veux entrer en la voie de l’illumination
竹や葦のカラム(ペン)を使用して自由書体。

小野小町といえば能「通小町」の題材でもある有名な深草少将の百夜通い。一説には、少将に毎夜芍薬の花を持参させたというのがあり、また、百夜目の逢瀬がかなわなかったことに由来して、その昔は小町が植えたとされた99本の枝をつける芍薬があったとか。

生誕地とされる秋田県の雄勝郡雄勝町(現在は湯沢市)では、毎年6月に「小町まつり」が催され

小町芍薬苑は6月が芍薬の花まつり。

130種類6000株植えられているなんて、今頃はきっと素晴らしい光景でしょう。芍薬苑のサイトの図鑑に「小町」の名のついた芍薬がないのが意外な気もするけれど、新幹線やお米にお株を取られたのかな? 

          
                小野小町 

こちらの芍薬は「サラベルナール」。
その名前から、おそらくフランス人が改良した品種なのだろうと思います。サラ・ベルナールSARAH BERNHARDT(1844〜1923)はフランスの舞台女優として一世を風靡した人です。
立てば芍薬と、容姿端麗な女性を形容しますが、これは花も大きくて厚みがあり端麗というより豪華絢爛。

庵主は立てばギクシャク.....


投稿日 2008年06月21日 5:50:41
最終更新日 2008年06月21日 5:51:36
修正