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2008年03月20日
桜色
                  桜色
                        La plume d’oie©鵞毛庵 2005 部分
                      大原御幸    遠山にかかる白雲は散りにし花の形見かや
                      Aux montagnes lointaines ces blancs nuages accrochés,
                      ne sont-ils pas un dernier souvenir des fleurs effeuillées ?
書体はフランスの最初の王で朝あるメロヴィング王朝の頃のもの(5世紀末〜8世紀半ば)。縦横、大小サイズも変えて重ね書きしています。
画像はクリックして拡大してご覧ください。


日本はいよいよ桜の季節!

日本人が桜を愛でるようになったのは平安期以降で、それまでは花といえば中国から伝わった梅を指していました。万葉集などに出てくる花の大半は梅。平安時代の古今和歌集になると、桜のほうがたくさん詠まれています。その頃の桜の主流は山桜なので、色は白。でも山を覆うとうっすらと桜色に。

フランスでなかなかお目にかかれないのがこの桜色。西洋でピンク系の色というと結構濃い目の派手な色合いが一般的で、白いけれどもほんのりと桜色、パステル系ともちょっと違った淡く薄いピンクなど、日本人の好みの色合いを探し出すのは困難です。
フランスで多く植えられている桜は、濃い色の八重桜だしなぁ。


桜色La plume d’oie©鵞毛庵2007 大原御幸
遠山にかかる白雲は散りにし花の形見かや
Ne sont-ils pas un dernier souvenir des fleurs effeuillées ?
幅の広いペンや面相筆を使用して自由書体で  こちらも画像をクリック!

今年ももうすぐパリの植物園の「白妙」も咲き始める頃か。白妙というくらいですから花の色は白なのですが、よく見ると花びらの一部がほんのり桜色です。ここでやっと桜色にめぐり会い。
                  桜色
            
投稿日 2008年03月20日 21:18:24
最終更新日 2008年03月20日 21:18:38
修正