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2007年09月01日
新たな装い 
カテゴリ : [案内望遠鏡]
9月も衣替えになる。 夏は終了ということである。

この猛暑の夏休みに 今も学校は 読書感想文を宿題に出すのだろうか。
100選だの ナツイチだのと文庫を厳選して売り出す。

集英社文庫では 古典作品にふれてもらおうと、4作品を特別企画として
今までとは違った イメージの装丁に一新。
漱石のこころ、 武者小路の友情、 宮沢賢治 銀河鉄道の夜、 太宰の人間失格。
この 人間失格の装丁が 大変な人気なのである。
新装一カ月で 7万5千部売れたそうである。 
人気コミック デスノート の小畑健氏の手になる表紙????

話だけでは さっぱりわからんので 先ずはこの文庫を入手とばかりに …
立ち寄る書店は どこも売り切れであった。
太宰の人間失格は 新潮社文庫の100選が平積みになるばかり。
新潮社装丁室のデザインも充分 今風で洒落ている。
しかたがないので 集英社文庫ニュース なるチラシで 装丁を確認する。



集英社文庫・ナツイチ新たな装い 

文庫本でさえ 乱造気味の出版物は 印刷、製本など 多少チャチになった気がするが
表紙をみて ンーッ! と興味を惹かれるなら 作戦成功である。
小学館の日本古典全集のカバーにも 人気イラストレーターを起用しているとか。
イメージで 先ず読者を 取り込むということであろう。

書店に新装版が並ぶと 中身を暗記するほど知った者も 思わず見直す。
同じ本でも装いが変われば つい手に取って見るものだ。
もはや 漱石も武者小路も古典といわれる現在
いままで ご縁の遠かった御仁にも 縁ができる。
新装版は 作品の命を延ばす。



     PHP文庫 新たな装い         
昭和60年初版後 この数年絶版であった本は
平成18年 新装出版になった。古びることのない歴史の本である。


が それは本ばかりではない。
繰り返し、繰り返し 時をかけて練り上げていく物は 多かれ少なかれ 同じである。
新装、改装は 長い時間を生き抜くものの課題である。 能もその一つ。

観世九皐会のホームページも 改装なった。








観世九皐会






投稿日 2007年09月01日 11:38:14
最終更新日 2007年09月05日 0:22:09
修正