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2011年07月20日
巴里祭
   先の三余堂月次で夏の涼に触れていますが、日本の夏の風物詩といえば「花火」。川開きで納涼を兼ねての具合から、花火大会といえば夏なのです。しかし西洋では必ずしも夏のものではありません。ヨーロッパは特に夏はなかなか暗くならないので、夜の11時ぐらいにならないと始められません。

   それでもフランスでは7月14日のフランス革命を記念した「国民の祝日」では全国で花火が欠かせません。
この日を日本では「パリ祭」と呼んでいます。

なぜそう呼ぶかというと...今ではネットで検索すればいっぱい出てきますが、庵主は高校生の時に、フランス語の勉強で通っていたアテネフランセのカフェテリアで、某大学の仏文の先生にそのわけを伺ったのでした。

    1932年のルネ・クレール監督のフランス映画「Quatorze Juillet」(原題:7月14日)が翌年の1933年(昭和8年)に日本で公開されたのですが、その時の邦題が「巴里祭」だったからです。だって日本でいきなり7月14日なんて言われても、誰もなんのことか判らないし、「革命」という言葉は避けたかったし、などなどから、輸入配給元であった東和の川喜多氏等によって「巴里祭」になり、そして映画も主題歌も日本で大ヒットしたそうな。


                  巴里祭

        巴里祭 La plume d’oie ©鵞毛庵 2011 
        映画「巴里祭」の主題歌  
*現在、甲府市内のレストラン「バールスロー」でシャンソンシリーズ「巴里祭に寄せて」を展示中。こちら


    さて、その巴里祭の花火。パリでは毎年7月14日の夜、エッフェル塔あたりで開催されます。今年はエッフェル塔のセーヌを挟んで向かい側にあるシャイヨ宮で行われました。シャイヨ宮は第一回万博会場だったところです。その花火大会の全容がパリ市の正式なビデオで見られますので、ご堪能ください。
35分間の花火のスペクタクル
    
今年のテーマは「ブロードウェイからパリへ」と題して、アメリカとフランスのミュージカルの名曲の数々をBGMにたくさんの花火が打ち上げられています。今年はずいぶんお金かけてるな〜〜。50万人以上の人出だったとか。

    日本では震災以来、ちょっと自粛ムードで花火大会は....と言われてましたが、隅田川の花火を始め、全国で行われるようです。


巴里祭

巴里祭  Paris-Amour  La plume d’oie ©鵞毛庵 2011

♪パリの街角では なにもかもが恋に染まる
投稿日 2011年07月20日 0:14:43
最終更新日 2011年07月20日 0:26:05
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