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2011年02月19日
ガリガリ
  先日は東京もいきなりの雪に見舞われ、一瞬にして辺り一面白妙の景色となりました。

                     ガリガリ

               ©2010 La plume d’oie 鵞毛庵  能「葛城」


  雪はさておき、題のガリガリ。昨年夏には大人気で売り切れ続出だったアレではありません!

鉄筆でガリガリと蝋引きされた謄写版の原紙を切る音です。故にガリ版という名を賜っていたわけで、なんとも懐かしいものに小津和紙で再会。
最近、和紙の博物館以外に公開を始めた特別展示室を、小津文化教室のカリグラフィーの講習会の折に見学しました。

今はもう作り手が絶えてしまった和紙などが展示されています。
その中で、おおおッ、これは!!と思わず声が出てしまったのが謄写版原紙。ロウ紙と呼ばれる薄葉紙は和紙だったと再発見。その薄葉紙にパラフィンなど塗ったものが謄写版の原紙です。

ガリガリ


原紙をやすりの板の上に乗せて鉄筆で文字を書くと、原紙を傷つけてロウ状の塗料が削れ その部分に細かな孔が開き透かしのようになります。そして木枠に網をかけたものの下に原紙を置き、ローラーでインクを押し付けると一番下に置いた紙に印刷ができるという仕組み。
電気が要らず、原紙とインクさえあれば印刷できるという手軽さから、日本では学校での印刷物のほか、同人誌、チラシなどいろいろなものに随分と活用されました。

鵞毛庵も中高生の頃、部活の資料づくりなどで鉄筆を手によくガリを切りました。思い起こせば、あの頃の授業で配られる資料や試験の問題用紙などすべてわら半紙にガリ版。

日本でガリ版が大いに普及した理由のひとつに、文字の数。アルファベットに比べて、漢字、ひらがな、カタカナと、今風に言うと「半端ない」。ああ、言っちゃった!この言葉もいずれの日にか辞書に載るのだろうか?

欧米のように活版印刷となると手間ひまかかり、費用もかかり、というわけで、お隣の中国でも同様にガリ版印刷が多く使われていたようです。

自分でガリガリやったものは手元に一つも残っておらず、それでも何かないかなと探して出てきた高校生の時の調理実習の資料。当時、世に出回り始めた電子レンジを使っての調理について書いてありました。なんでそんなものが、というのはさて置き、そこに書いてあったのは、

エレックする

これを思い出された方が読者の中にもいらっしゃるでしょうか?
ここにも先回の三余堂の記事にある「話し言葉の日本史」を垣間見たような...
投稿日 2011年02月20日 0:02:00
最終更新日 2011年02月20日 0:02:00
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