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2008年10月01日
秋霖
カテゴリ : [案内望遠鏡]
10月1日は 都民の日。 東京都立のところは 特別な催しがあったり、都内の学校は休みになったり。
まぶしい秋の日差しの中 ご協力おねがいしまぁ〜す!の高い声が 駅の階段で出迎える。
ボーイスカウト、女子中高生、と衣替えで冬の制服に身を包み 各所で声を張り上げる。
赤い羽根共同募金が始まる日なのだ。

まだやっていたのか、と思う向き、それって なんですか?という御仁、
さまざまあれど 10月1日の風物だった。 鵞毛庵も お願いしまぁ〜す と 立ったという。
そして、夕刊各紙はこぞって その様子を一面に載せていた。 
まだまだ 暑さの名残りを身に受けて冬服の紺色は うっとうしい時期である。
が、近年は 紺、紺、紺、と 重苦しく感じない。
温暖化のためだろう、制服も今日から衣替えとはいかないのだ。
季節は10月1日を虫食む。衣替えも都民の日もへったくれも ありゃぁしない。

駅では 毎日何かの募金、署名集め、ティッシュ配りと それぞれの定位置がある。
その趣旨が忘却の彼方にいってしまったような 赤羽根共同募金は 位置取りも大変だ。
ボーイのリーダーが こっち、こっちと 邪魔にならない場所を確保して 団員を立たせる。
地方では 如何なのか。
学校が休みではなかろうし、晴天の下 甲高い声が叫びとぶこともないと思うが。




祭りの準備が進む  秋霖  秋霖の一日
もっとも この時期は冷たい秋霖 <しゅうりん>で なかなか 晴れないものである。
しとしとと音のあるような、無いような雨の晩はまさに三余である。
読書に利用するべき三つの余暇、 冬は 年の余り 秋は 日の余り 陰雨は 時の余りである。
いつまでも続く陰気な雨は 本を読め、学べ、勉学に勤しめと言っている。


祭りに向けて準備万端整った 御神酒所も 神輿も 祭り囃子の座所も、
秋霖に どこか沈んで浮き立たない。
その横の 公孫樹並木の下では 傘をさしながら せっせとギンナン拾いに勤しむ姿を見つけた。

宵宮の囃子の音が聞こえてくれば 勉学なんぞに勤しんでいられるわけもなく 
杏子飴屋のおやじは今年も元気かと 熟して落ちた銀杏をそっと除けながら 
                                         傘を手に急ぐ三余堂である!



御神酒所も冷たい雨を静かにうける 秋霖

秋霖秋雨に烟<けぶ>る鴨脚樹<イチョウ>の並木は 東京都の木でもある。











投稿日 2008年10月01日 0:59:56
最終更新日 2008年10月01日 0:59:56
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