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2011年01月20日
カテゴリ : [鵞毛庵能の花シリーズ]
昨年12月の鵞毛庵の記事でお知らせしましたが、東京の神楽坂のセッションハウスガーデンで開催される「大きな夢 小さな絵」展に鵞毛庵が参加します。大勢の作家が参加する小さなサイズの作品のグループ展。8〜10点展示します。サイズの指定以外は自由ですので、鵞毛庵はテーマに今年の御題の「葉」を選びました。御題というのは、宮中の歌会始(毎年宮中で行われるその年最初の歌会)のテーマで、毎年宮内庁で選ばれています。
葉っぱ、葉っぱ、と思いをめぐらし、ふと頭をよぎったのが
青いは葉っぱ、葉っぱは揺れる
♪いろはに金平糖、金平糖は甘い♪です。
が、これ、時代や場所でいろいろなバージョンがあるようで、鵞毛庵の知っているバージョンは 「カエルは青い」から続き、「揺れるは幽霊」に繋がっていきます。終わりは必ず「光るはおやじの。。。。」。
というのは、余談なり。
さて、今回の小さな作品には、「葉」にまつわる諺など、いくつか選んでみました。
La plume d’oie 2011© 鵞毛庵 Vin, bois de deux, de trois feuilles
フランス的と選んだのが ワインの木は2年、葉は3年... ワイン用のブドウの木は2年で再生、葉は3年で再生するという意味。 木のパネルに直接描いてみました。ローマ時代の古い書体をアレンジしてデザインしてあります。次の作品も同様のアレンジ。
La plume d’oie 2011© 鵞毛庵
Avec le temps et la patience, la feuille du mûrier devient de la soie.
時間と忍耐があれば桑の葉は絹になる
墨で筆書きの書体はオリジナルのアレンジです。
先回の三余堂月次に掲載した作品も同じ内容の文面。
小学生の時に教室で大事に育てた蚕を繭玉にし、細い絹糸を取った経験のある鵞毛庵ですが、この諺は広く中国からペルシャまで似たようなものがたくさんあり、まさにシルクロードです。
La plume d’oie 2011© 鵞毛庵
N’aille au bois qui a peur des feuilles 葉を恐れるなら森に行くべからず
こちらは4cm角ほどの小さな作品。和紙をコラージュ(貼って装飾)してボリュームを出しました。
ちょっとでも疑わしいと思ったら近づくなという意味。さしずめ、揺れる葉っぱが幽霊に見える?
*大きな夢 小さな絵 展 於 神楽坂セッションハウスガーデン
1/21(金)〜1/30(日) 12:00〜19:00 最終日 17:00まで
新宿区矢来町158 セッションハウス2F TEL 03-3266-0461 FAX 03-3266-0772
21日17時よりオープニングパーティー
葉っぱ、葉っぱ、と思いをめぐらし、ふと頭をよぎったのが
青いは葉っぱ、葉っぱは揺れる
♪いろはに金平糖、金平糖は甘い♪です。
が、これ、時代や場所でいろいろなバージョンがあるようで、鵞毛庵の知っているバージョンは 「カエルは青い」から続き、「揺れるは幽霊」に繋がっていきます。終わりは必ず「光るはおやじの。。。。」。
というのは、余談なり。
さて、今回の小さな作品には、「葉」にまつわる諺など、いくつか選んでみました。
La plume d’oie 2011© 鵞毛庵 Vin, bois de deux, de trois feuilles
フランス的と選んだのが ワインの木は2年、葉は3年... ワイン用のブドウの木は2年で再生、葉は3年で再生するという意味。 木のパネルに直接描いてみました。ローマ時代の古い書体をアレンジしてデザインしてあります。次の作品も同様のアレンジ。
La plume d’oie 2011© 鵞毛庵
Avec le temps et la patience, la feuille du mûrier devient de la soie.
時間と忍耐があれば桑の葉は絹になる
墨で筆書きの書体はオリジナルのアレンジです。
先回の三余堂月次に掲載した作品も同じ内容の文面。
小学生の時に教室で大事に育てた蚕を繭玉にし、細い絹糸を取った経験のある鵞毛庵ですが、この諺は広く中国からペルシャまで似たようなものがたくさんあり、まさにシルクロードです。
La plume d’oie 2011© 鵞毛庵
N’aille au bois qui a peur des feuilles 葉を恐れるなら森に行くべからず
こちらは4cm角ほどの小さな作品。和紙をコラージュ(貼って装飾)してボリュームを出しました。
ちょっとでも疑わしいと思ったら近づくなという意味。さしずめ、揺れる葉っぱが幽霊に見える?
*大きな夢 小さな絵 展 於 神楽坂セッションハウスガーデン
1/21(金)〜1/30(日) 12:00〜19:00 最終日 17:00まで
新宿区矢来町158 セッションハウス2F TEL 03-3266-0461 FAX 03-3266-0772
21日17時よりオープニングパーティー
投稿日 2011年01月20日 1:20:19
最終更新日 2011年01月20日 10:05:52
【修正】
2011年01月01日
カテゴリ : [案内望遠鏡]
恭頌新禧
室町期以降の幕府、大名家に於いての新年行事に謡初め (うたいぞめ) があった。
能役者の大事な勤めで、「うたひはじめ」とも呼んだようだ。
当初は室町幕府での新年酒宴に出仕して 祝言の謡をちょっと謡う程度であったものが、
だんだんと儀式化していったという訳である。
江戸時代になると 徳川家のしきたりが土台となった形式だったようで、
家綱の生母が没するまでは正月二日、それ以後は三日に行われたようだ。
能役者、といっても出仕の中心は観世太夫なのだが、謡う姿勢も平伏したまま、拝領の時服で舞うなどの
特有の決まりごとがあったらしい。
謡初めの謡が終わると 将軍を筆頭に、各大名が自ら着ていた肩衣を脱ぎ与えるという儀式が
あったというからなかなかのパーフォーマンスである。
もっとも、毎年、毎年、そんなに大勢から肩衣ばかり賜ってもと ご心配の向きもあろうが、
それらは後日 金子、つまり 現金と交換される慣習だったという。
そんな 謡い初めの行事は宮中や寺社などでも行われていたようだが、形式は兎も角
謡、詠、歌、唄、となんでも 年初にはじめて声を出せば 謡初め である。
せいぜい大きな声で … 年の初めに それぞれの謡初めを!
辛卯の春を寿ぎ 能楽さんぽでの本年も相変らぬ御付合いを願い上げ候と御挨拶の三余堂、
さてさて 謡初めの前にはしっかり おせちに御雑煮と…
室町期以降の幕府、大名家に於いての新年行事に謡初め (うたいぞめ) があった。
能役者の大事な勤めで、「うたひはじめ」とも呼んだようだ。
当初は室町幕府での新年酒宴に出仕して 祝言の謡をちょっと謡う程度であったものが、
だんだんと儀式化していったという訳である。
江戸時代になると 徳川家のしきたりが土台となった形式だったようで、
家綱の生母が没するまでは正月二日、それ以後は三日に行われたようだ。
能役者、といっても出仕の中心は観世太夫なのだが、謡う姿勢も平伏したまま、拝領の時服で舞うなどの
特有の決まりごとがあったらしい。
謡初めの謡が終わると 将軍を筆頭に、各大名が自ら着ていた肩衣を脱ぎ与えるという儀式が
あったというからなかなかのパーフォーマンスである。
もっとも、毎年、毎年、そんなに大勢から肩衣ばかり賜ってもと ご心配の向きもあろうが、
それらは後日 金子、つまり 現金と交換される慣習だったという。
そんな 謡い初めの行事は宮中や寺社などでも行われていたようだが、形式は兎も角
謡、詠、歌、唄、となんでも 年初にはじめて声を出せば 謡初め である。
せいぜい大きな声で … 年の初めに それぞれの謡初めを!
辛卯の春を寿ぎ 能楽さんぽでの本年も相変らぬ御付合いを願い上げ候と御挨拶の三余堂、
さてさて 謡初めの前にはしっかり おせちに御雑煮と…
投稿日 2011年01月01日 0:20:14
最終更新日 2011年01月01日 0:20:14
【修正】