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2010年01月20日
  毎年恒例になっている御題に添ってのお書初め、今年は「光」です。


画像をクリックすると拡大されます。 光

Il n’y a pas de lumière sans ombre. Louis ARAGON
La plume d’oie© 鵞毛庵 2010

  「影なき光はない」。フランスの小説家ルイ・アラゴンの言葉です。確かに、光と影は表裏一体。光が当たっている裏側には必ず影があり、まるで影に支えられているようです。

  ヨーロッパの写本の装飾の技術では、単なる光と影以外に、もうひとつ、光の当たっている影というのがあります。光を直接浴びていず、かといって完全には陰になっていない箇所のことです。写本装飾の技法では、まず下地になる色をべた塗りして、次に影を重ねて塗り、さらに光の当たっている影、光と順番に重ねていきます。この三拍子揃わないと描くものが立体化されないのです。

光

スペイン 1398年〜1405年頃 カタロニアの写本から

  画像の写本のアカンサスの葉模様の青や赤をご覧下さい。影になっているところが一番濃く、お次は少し薄め、そして光が一番当たっているところを白でくっきり描いて立体感を出しています。
影がなければこの立体感は成立しません。

まさに影なき光はない世界なのです。


  能の面の表情が 演者のしぐさひとつで変わるのも、この光と影のなせるわざ。
投稿日 2010年01月20日 12:00:15
最終更新日 2010年01月20日 12:00:15
修正
2010年01月01日
カテゴリ : [案内望遠鏡]
恭頌新禧


年の初めの御挨拶


大晦日の夕方からの強い風がすっかり収まった年越しの空は 煌煌と輝く月、堂々と構えた
オリオンの星々が美しく辺りを照らす。
近隣の八幡宮への参拝者を整理する係の人の声で 年の明けたことを知る。


一寸 偵察に出て 八幡様の明かりを確認   年の初めの御挨拶


たいして大声でもないのに 青梅街道を挟んで、 家々の屋根を越えて聞こえてくるのは、
空気が冷たく澄んでいるのだ。 
三余堂前を 初詣に向かう人の声が響く。吐く息は白い。
手にした破魔矢の鈴の音は参詣帰りを告げ いよいよ 平成22年の始動である。

身の引き締まる空気の中で 玄関の正月飾りを見上げた。
ぅおぉ〜っ  さぶぅっ! 迎えた年のお詣りは日が高くなってから… 
寅の絵馬選びも おてんとうさまの下でしっかりと見定めんとしよう!
           庚寅の歳 相変わりませず よろしく御付合いの程を願い上げます。  三余堂












投稿日 2010年01月01日 3:42:13
最終更新日 2010年01月05日 0:49:05
修正