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2013年03月20日
今月も季節の話題を。

その前に、先月の記事で暖かい春が待ち遠しいなどと書いた鵞毛庵ですが、花粉症のことは全く念頭になかったわけでして、あれから、例年に比べて非常に多いという今年の花粉にすっかりやられてしまっています。


                 復活祭

復活祭に雨が降ると麦がたわわになる  2013年版カレンダーの3月の諺

復活祭に因んだ諺で、これは恵の雨ですね。


復活祭とはキリストが十字架にかけられて亡くなった日から三日目に復活したことを記念するもので、キリスト教の典礼に於いては一番大切な祝日となっています。

この祝日はキリスト教では移動祝日とされていて、もともと太陰暦にしたがって決められた日であったため、太陽暦にすると年によって日付が変わることになります。グレゴリオ暦を用いるカトリックの教会では、復活祭は3月22日から4月25日の間のいずれかの日曜日で、春分の日の後の満月の次の日曜日と定められているので、今年は3月31日が復活祭になります。

キリスト教以前からあった春分の頃の民間行事などに由来していて、春なので再生の季節=復活ということなのでしょう。

復活祭のシンボルとして卵、ヒヨコ、多産ということからウサギなどが用いられ、フランスやベルギーでは鐘も大切なシンボルのひとつです。これは、復活祭の前のキリストの受難の間は教会では鐘を鳴らさないため、その時は教会の鐘がすべてローマへ行ってしまい、復活祭と共に空を飛んで戻ってくるという言い伝えがあるからです。


  復活祭

フランスではチョコレートを贈る慣わしもあり、今の時期になるとパン屋さんやお菓子屋さんには可愛い形のチョコレートがたくさん飾られます。


復活祭の頃には花粉症は少しはよくなっていることを願って。
        
                       復活祭
投稿日 2013年03月21日 1:08:38
最終更新日 2013年03月21日 1:08:38
修正
2013年03月12日
カテゴリ : [三余堂月次]
毎月12日には三余堂月次として記事を掲載していたこの能楽さんぽ。
2013年2月12日、 何を間違ったかこの項に記事掲載の折、開闢以来の三余堂月次の記事を
削除、紛失と相成る。
おまけに 画面上方の月次の項をクリックしても“該当する記事はありません。” ときたもんだ!
勿論 ゆったりと慌てて 復元に相務めたが そうそう簡単な次第とはならず…
追々 システムは復旧させるとして、 まっ、無くなったものは無くなったものとして致し方なし。
但し、案内望遠鏡、鵞毛庵と連動した続きものの記事になっているものは 
ぽちぽちと 戻していこうかと考えてみたりもする。
無くなったのを良いことに 素知らぬふりで 再掲載という手もある。

さしあたって、3年前の3月 12日 月次記事を。
新装成って、間もなくの開場待つ歌舞伎座の話であった。


木挽町の歌舞伎座
明治期に歌舞伎を近代社会にふさわしい内容のものに改めようという 演劇改良運動 
なるものがあった。
その熱心な唱導者福地源一郎等によって 日本一の大劇場を目指して
歌舞伎座は造られた。 明治22年11月の開場という。
洋風の外観で、内部は日本風の3階建て檜造り、客席定員1800人あまり。
明治44年には老朽化と帝国劇場の出現で純日本式の建物に大改築される。
その後 大正10年10月、漏電により焼失。

大正2年に松竹創業者の大谷竹次郎が、当時の歌舞伎座の経営に携わるようになっており、
ただちに再建が始まったものの 関東大震災で工事は中断。
大正13年の12月に完成となった。
鉄筋コンクリートを使用した耐震耐火の日本式大建築ということである。
歌舞伎座の100年史をみると これが現在の建物の原型で、外郭を残して昭和20年5月、
空襲で焼失した。
昭和24年11月歌舞伎座再建のため株式会社歌舞伎座が設立され、戦禍を受けた建物の
基礎や側壁の一部を利用して、昭和25年12月に現在の歌舞伎座が竣工した。
吉田五十八の設計である。 
客席数約2000席、直径約18mの廻り舞台、大小合わせて4ヵ所のセリを備えた劇場は
平成14年2月14日「登録有形文化財」に登録されたそうだ。

現在の建物はとっくの昔から 設備の老朽化などが問題になっていた。
浮かんでは消え、消えては浮かぶ立替えの話がやっと本格化して、
昨年から劇場前には立替までのカウントダウン電光板が設置されている。



銀座から、晴海通りを築地へ向かう。
やがて 昭和通りとの大きな交差点を渡ると、左手に大屋根の歌舞伎座が姿を見せる。
地下鉄日比谷線の東銀座駅の真上という表現が ぴったりの場所に劇場正面玄関がある。
中央区銀座四丁目という地番で、現在歌舞伎座は銀座だということであるが、
そもそも、東京都京橋区木挽町三丁目に創建されたものだ。
木挽町というのは名の通り、江戸城造営関係の鋸匠を住まわせた処というわけである。

あそこは 木挽町で 銀座じゃぁない、と宣う御仁も多い。
             だよなぁ 歌舞伎座なんぞよりずっーと前からの江戸のご住人にすれば なぁ…

その歌舞伎座前は常に内外の観光客が カメラや携帯を向けているし、
舞台のない時には 雑誌のグラビア撮影で、そそとした女優がポーズを取っていたりする。



ぐるりと裏へ廻る。 
と、舞台を支えていた飲食店も移転を始めて 歯抜けのような更地が出来た。
解体工事や建築計画の告知看板も掛けられている。
薄暮の中、汚れた白壁面一杯に室外機が何代も何代張り付いていた。
圧倒するほど大きな壁。
劇場2階3階廊下の赤い提灯に火が灯って 夜の部の上演がはじまった。

  歌舞伎座の裏三余堂月次削除の顛末記  
         黄昏の歌舞伎座三余堂月次削除の顛末記  
横町改築看板三余堂月次削除の顛末記




歌舞伎座東側には興行成功安全祈願のために 初日と千穐楽に 関係者一同
御祓いをするというお稲荷さんが勧請されている。
そして また、建築の告知。

そこに あと幾日もない劇場の姿を垣間見た。
   
                      2010年3月12日の三余堂月次から
  









投稿日 2013年03月12日 23:11:11
最終更新日 2013年03月12日 23:11:11
修正
カテゴリ : [三余堂月次]
只今編集中!

削除!あっ、三余堂月次記事 が消えた顛末…



2007.3.月次の記事から三余堂月次削除の顛末記
投稿日 2013年03月12日 0:33:46
最終更新日 2013年03月12日 0:33:46
修正
2013年03月01日
カテゴリ : [案内望遠鏡]
“いよいよ ますます 生い茂る”季節となった。
陰暦三月は弥生。弥生と書いて いやよい。弥はいよいよで、生は草木が芽吹くこと。
三月の季語に炬燵塞、こたつふさぎ、というのがある。
まさにその通り、この時期は日の出も早くなり 明るい朝が春の息吹を感じさせる。
一方、大陸の砂漠やら、乾燥した地域の塵が飛んできて、辺りがいやに埃っぽい。
いわゆる黄砂である。
強風で上空に巻き上げられた砂塵の嵐は海を越えてやってくる。
空が黄褐色に煙り、うっすらと そこ、ここに積もり、
窓が少しでも空いていようものなら容赦なく 家中が赤土のほこりに塗れる。
気象台などでは、目視で確認した時を、黄砂とするという。
勿論、気象衛星などの観測装置で、科学的に黄砂の分布状況を観測、
光学的に厚さや粒径分布を観測したり、人工衛星の画像を解析しているから
しっかりと 飛散地の元が何処だか判るというものだ。

黄砂情報提供ホームページというのを環境省と気象庁で開設しているから
季節の風物などと云っている場合でない状況を知らされる。
ことに 昨今の状態は他要因も加味されて深刻になった。 

日本では7万年前の最終氷期にはすでに 黄砂が飛来していたらしい。
7万年前から6万年前頃、風によって運ばれたことが、堆積した砂や塵から分かる
とのこと。最終氷期の初め頃は現在の3、4倍も砂塵が多かったと推定されるそうで、
とてもじゃぁないが、マスクをしたぐらいでは外に出られない。
更に堆積物を分析すると、約7000万年前から、黄砂が発生していたという。
あまりの数字の大きさだが、人がいない頃から砂塵は飛んできていたという事だ。

殷代の甲骨文字には「霾」と云う字が発見されていて、黄砂の事だとされている。
大陸ではその昔々、「塵雨」とか「雨土」「雨砂」「土霾」「黄霧」などと、
呼ばれていたらしい。  まさに読んで字の如し。
日本では、「泥雨」「紅雪」「黄雪」などの記述が江戸期あたりから見られるように
なったという。 霾(つちふる)、霾曇(よなぐもり)、などの季語で示される黄砂は
なんとも趣ある言葉に衣替えしているが、砂塵に変わりはない。
春によく見られる霞や、夜の月を霞ませての朧月夜だって、多分に黄砂の影響。

とはいえ、なんとも どんよりと靄った空が 弥生の空で
見わたす限り かすみか雲か ということだ。
奇しくも今日、関東は春一番となり、砂塵も舞っている。


弥生の空は

©La plume d'oie 鵞毛庵 2007 能「大原御幸」より
Ne sont-ils pas un dernier souvenir des fleurs éffeuillées ?
遠山にかかる白雲は 散りにし花の形見かや

ギャラリーUSHINにて 3月6日〜17日 
桜 KAWAII Craft exhibition に 上記作品展示いたします。
投稿日 2013年03月01日 19:09:40
最終更新日 2013年03月01日 19:09:58
修正
カテゴリ : [案内望遠鏡]
只今 編集中!

 大原御幸 no subject(C) 五木田三郎
投稿日 2013年03月01日 0:30:38
最終更新日 2013年03月01日 0:30:38
修正