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2011年09月20日
   三余堂が新聞小説のことを書いていますが、新聞小説といえばなんたって19世紀フランス。1836年に新聞の購読者数を延ばすための策として連載小説を掲載することにしたのがきっかけだったのですが、日本でもよく知られているフランス文学の代表作であるアレクサンドル・デュマの「三銃士」や「岩窟王(モンテクリスト伯)」とか、バルザックの小説も新聞の連載小説でした。新聞の連載小説というジャンルが大衆化しているのはどうやら19世紀のフランスと日本が主だとか。

   鵞毛庵が日本に戻ってすぐに、NHKで「三銃士」の人形劇が始まり、毎週、なんとなくワクワクして見ていたのは、まるで連載小説の続きが待ち遠しい気持ちそのもの。そして、その人形劇につられて原書も読み返してみました。よく映像化される「三銃士」や「鉄仮面」の物語は実は長い長い三部作の小説のほんの一部にしか過ぎず、新聞に何年にも渡って連載されていたのですから、ポケットサイズの本でも分厚い! 従って完全読破には至らず... 

   などとグズグズしていたら、10月末からまたもや「三銃士」の新しいハリウッドの映画が公開されるではありませんか。


   ダルタニアンと三銃士を取り巻く陰謀やら策略やら、物語はじゅうぶん知っているけれど、またちょっとワクワクしている鵞毛庵です。


                     連載小説

物語は17世紀フランス。当時使われていたように羽ペンを削り、その頃に最も美しいとヨーロッパ諸国で賞賛されていたフランスのロンド(Ronde)という書体で Trois Mousequetaires(三銃士)と書いてみる。

が、なぜか今宵、久しぶりに手にしているのは「鬼平犯科帳」。こちらは「オール読物」という雑誌に掲載されていた小説です。
投稿日 2011年09月19日 23:59:57
最終更新日 2011年09月19日 23:59:57
修正
2011年09月01日
カテゴリ : [案内望遠鏡]
さすが 夜ともなると秋の虫の大合唱で、蟋蟀、鈴虫、轡虫、と賑やかになった。
昼は昼で、蝉の声が響き渡る中、最後の産卵のためのアゲハやちょろちょろ出てきたコオロギと
季節の移り変わりを垣間見る。

玄関先の鉢にチョンチョンと動くものを見つけた。 どうも おんぶバッタらしい。
バッタというと ツンツンとしたイネ科の植物について 跳ねまわるような気がしていたが…
ちいさな 美しい黄緑の身体は鉢のバジルの葉を食料にしているようで、食卓に上がった気配のない
このハーブは 日に日に葉数を減らしている。

おんぶバッタは、シソ科もキク科も何でも食すというから、摂りつかれたら諦めて、食いっぷりを看る。
すぐ傍の柑橘類の葉が、これまた無残な姿を曝け出して、アゲハチョウの幼虫を飼育している。
今年何度目の産卵かと思いつつ、まぁ、住宅、食料ともに難儀なのであろうと、今回も提供。
これでは いつまでたっても、花も実もつくことはあるまい。 多分、来年も散々食い散らしに来て大きな
いも虫になり、どこかで 蛹から蝶になる。
バッタもバッタで “有難うござんす!お世話になりやした!” と、仁義を切ったって罰は当たらないものを。
食いつくせば さっさと移動であろう。
どうも、キチキチキチッと音をさせて飛ぶ細長いバッタは 所謂ショウジョウバッタというやつらしい。
これがイネの大敵。別名 ショウリョウバッタとも。
旧盆の時季になると姿を見せ、精霊流しの船に似ているので精霊バッタと言われるとか。
まぁ、三余堂で蝶や飛蝗に多少の宿を貸したからとて…  安穏なものである。


世の中安穏なれ 食いも食ったり 飛蝗にいも虫 世の中安穏なれ



今、「世の中安穏なれ」のテーマで鵞毛庵が小作品を発表している。
平安時代末期に頻発した災害や戦乱は終末的な想いを世の中に広げ、多くの人々が救いを求めていた。 
この「世の中 安穏なれ」は、親鸞聖人が、不安と争いの時代に、人のめざす道を示した言葉だった。
  仏の御恩をおぼしめさんに、御報恩のために、御念仏こころにいれて申して、 世のなか安穏なれ、
  仏法ひろまれとおぼしめすべしとぞ、おぼえ候ふ。 

仏のご恩を思って、心を込めて念仏し、世の中が安穏であるように 仏法が広まるようにと 思われよ!
と、親鸞は述べている。
宗祖の750回大遠忌を迎える 浄土真宗西本願寺派が掲げたスローガンが、この「世の中安穏なれ」。


浄土宗宗祖法然上人は800回忌、浄土真宗宗祖親鸞聖人は750回忌 とのことで、昨年あたりから
関連事業が盛んである。 それぞれの宗派は勿論、出版界、演劇界など、各所で大遠忌、大遠忌と
目にすることが多い。 世情が混迷した時代に求められた万人の救済は 法然、親鸞の教えが 
多くの人々に受入れられ、今日に至っている。   
来月は国立博物館で<法然上人800回忌・親鸞聖人750回忌特別展
「法然と親鸞 ゆかりの名宝」
が開催される。
今の社会事情を想うと より深く感じ、学ぶところも多い両上人の大遠忌だ。

地球規模の天変地異を感じ、世界中で社会情勢の不安に慄く日々。
                            世の中が安穏であって欲しいと 願わぬ者はあるまい。










投稿日 2011年09月01日 5:31:43
最終更新日 2011年09月01日 5:31:43
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