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2008年04月01日
カテゴリ : [案内望遠鏡]
東京は桜の開花宣言が今日だ、明日だと耳にしながら秋田へ出かけた。

秋田は 慶長7年(1602)に 常陸の国から国替えを命ぜられた佐竹氏によって治められた。
佐竹義宣が JR東日本秋田駅近くの台地 久保田に城をつくった。
現在この久保田城跡は千秋公園として憩いの地になっている。
久保田城は別名「矢留城」ともいい、公的には「秋田城」とも称していたという。
千秋、矢留、久保田など今も地名として残っている。

久保田城は 天守閣がなく、土塁をめぐらして内側にだけ石垣を築いていたようで、
一の郭は、本丸・二の丸・兵器蔵、二の郭は、外堀に囲まれた三の丸と重臣の屋敷、
三の郭・四の郭まで土手をめぐらした構成であったらしい。
城自体はあまり防備に重点を置かずに 城下町をすべて迷路にして
街全体が防御のために造られていたということである。
確かに 古い街なみが整然としているというには 程遠い気がする。
佐竹氏12代の居城 久保田城本丸は 御維新後の明治13年に焼失。
その後、公園として明治29年に千秋園と称され県営となり、昭和28年には秋田市営となる。

現在の千秋公園は丘の上の歴史ある 市民憩いの場、といった感じである。
まだまだ 硬い蕾が北の地を感じるが、四月下旬には桜祭りが開かれる。


夕方のニュースは能楽さんぽ 夏には蓮の花で一杯になる堀 まだまだ さくらも遠い


秋田散歩の次は あきた能楽さんぽの話。

3月24日のあきた能楽さんぽに珍客があった。
講座にAKTテレビ夕方のニュース番組 スーパーニュース担当キャスターの
女性アナウンサーとカメラマン氏が取材に訪れた。
スーパーニュース? 各地方版があるようだが 東京のフジテレビ系列ということか。
夕方6時のスーパーニュースという番組のコーナーで 数分間の放映。
受講風景、受講生へのインタビュー、謡などを折り込んで 
アナウンサー自身の体験記がまとめられていた。 


夕方のニュースは能楽さんぽ
インタビューや撮影、準備や機材運び、なんでもコンビがやります!

受講者は事前に知らせてくれれば 床屋へ行って 髭をアタって男前に、あるいは 
護岸工事も入念に しっかりと塗り固め 女っぷりを上げてきたのに と思っただろう。
三余堂も秋田発の前夜に知った。
番組制作は担当キャスター自ら取材対象を見つけて カメラマンと共に東奔西走。
突撃! 隣の晩ごはん 方式なのか。 (日本テレビ系列で 突然夕飯時分に訪問、取材をする番組があった)
取材先では 何事も物怖じせず体験して 局へ帰って編集、放送 となるのだろう。
勿論 女性アナウンサーは受講生と共に 声も出し、謡を謡って…
しっかりとして なかなかのものであった。



カメラマンも女性アナも はいっ 声を出して!夕方のニュースは能楽さんぽ
  本放送は 受講生のインタビューや女性アナの独吟?も 放映

 
地方局の番組は その地を知るに手っ取り早い。その地の文化、気風を伝える。
CS放送などで地方局の生番組を選べるようなると 面白いのだが…







投稿日 2008年04月01日 12:20:50
最終更新日 2008年04月01日 12:20:50
修正
2008年04月20日
ちょっとお祝い事があり宝尽しのイニシャル。

                   宝尽し  La plume d’oie©鵞毛庵2008               
              
書体はLOMBARDE(ロンバルド)といって、13世紀以降のゴティック書体のテキストの頭文字などに使われています。
従来のゴティックの写本の装飾頭文字のスタイルを現代風さらに和風にアレンジしています。


宝尽し
従来のスタイルで書かれた作品 La plume d’oie©鵞毛庵 2000

イニシャルのHは亀甲、Mは七宝で埋めてアカンサスの葉をあしらい、和風のおめでたい鶴亀と宝尽しにしました。

宝尽しは、もともと中国で瑞祥を表した道具類を集めた文様が室町時代に日本に取り入れられたもので、当時の貴重な品、縁起の良い品物で埋めつくした文様です。


               宝尽し 宝尽しの袱紗


このイニシャルでは分銅、宝珠、宝鑰(ほうやく)、打出の小槌、金嚢(きんのう)、丁子(グローブ)、書物(謡本)を配しました。

今の時代では、え〜〜?どうしてこれが縁起よいの?と思うような品物ばかりですが、昔はさまざまな理由から珍重されていたものです。

「分銅」は秤のおもりですが、金や銀で分銅型に鋳造してお金の代わりに非常時に備えたことから蓄えのシンボル。

「宝珠」は密教の法具で、如意宝珠とも呼ばれ、金銀財宝望むものなら何でも出せるというもの。

「宝鑰(ほうやく)」とは鍵のことで、蔵の鍵をかたどったもので、蔵ということから財産を象徴。

「打出の小槌」は一寸法師のお話にもありますが、望みを何でもかなえてくれるもの。

「金嚢(きんのう)」はお金を入れる巾着。巾着には香料やお金、お守りなど大切なものを入れていました。

「丁子(グローブ)」は丁字とも書き、香辛料のグローブです。平安時代に日本に輸入され、その芳香と希少価値から珍重されたもの。香料のみでなく、染料、薬にも使われました。ここで用いたデザインは、丁子入れです。今ではスーパーでも普通に売っている香辛料ですが...

「書物」は巻子で表されることが多いですが、ここでは書物の形で謡本です。かつては巻物や書物は知識の宝庫とされ、現在では考えられないほどとても大切にされていました。

宝珠や打出の小槌はポケットに忍ばせたいかもなぁ。
投稿日 2008年04月20日 12:45:50
最終更新日 2008年04月20日 12:46:11
修正