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2007年07月20日
                能の花
                 「源氏供養」 La plume d’oie©鵞毛庵 2007 28x39
 
   8月の鵞毛庵の東京での展覧会が近づいてまいりました。能の花シリーズ第3段です。

  今回は源氏物語を題材にした能の曲目の作品を多く書きました。能で演じられる源氏物語関連の曲目は実はそれほど多くはありません。

  夕顔と光源氏の出会いの「半蔀」、その夕顔がもののけに襲われてはかない死をとげる「夕顔」、葵上が六条御息所の生霊に悩まされる「葵上」、その六条御息所が後年、野宮に逗留の際に光源氏と再会する「野宮」、須磨で隠遁生活をする光源氏「須磨源氏」、光源氏が住吉神社で偶然にも明石の上と再会する「住吉詣」、夕顔の娘玉鬘の話「玉鬘」、二人の男性から求愛されて悩んだ末に入水した浮舟の話「浮舟」のほか、紫式部が登場して僧侶に光源氏の供養を頼む「源氏供養」の九曲です。

   
   「夕顔」La plume d’oie©鵞毛庵2007 39x56能の花

                     山の端出でし月影のほの見えそめし夕顔の
               A la clarté de la lune qui a franchi les crêtes impécise apparue la belle du soir


能の花「葵上」 La plume d’oie©鵞毛庵 2007 39x56
人間不定芭蕉泡沫の世の習い 昨日の花は今日の夢と 
L’homme est précaire autant que la feuille du bananier ou l’écume légère
Fleur hier songe aujourd’dui


五木田摩耶カリグラフィー展
能の花 vol.3
於 小津ギャラリー
2007年8月21(火)〜25(土) AM10:00〜PM6:00(最終日はPM4:00まで)





   

投稿日 2007年07月21日 8:47:21
最終更新日 2007年07月21日 8:47:21
修正
2007年07月01日
カテゴリ : [案内望遠鏡]
国立新美術館へ行く機会を得た。

〜六本木に出現するアート・トライアングルは新しいアートの拠点です〜


とのうたい文句に 東京は六本木に三角形を描くように国立新美術館、
サントリー美術館、森美術館が位置する。
六本木をアートに親しめる街にしていくことを目指し、新しい六本木の魅力、
アートの散歩をお楽しみ下さい! ということだそうである。

再開発の一環で 六本木ヒルズが出来、森美術館が開館。
この春には 防衛庁跡に東京ミッドタウンがオープンした。
この中に サントリー美術館がお引越し。
その向かい 東大の研究所あとに国立新美術館は 平成19年1月 今年の正月に開館した。
昔で言う処の港区龍土町で 今も龍土町会員之証なるものを 掲げる家が何軒もある。
そもそもそが 陸軍の土地であった。

昭和20年、大戦終結により、旧日本軍の基地や施設は、米軍が接収。
昭和27年の平和条約及び旧安全保障条約の発効に伴って 在日米軍基地となり
引き続き米軍が 現在も使用しているところが 都内にもまだ何箇所かある。
国立新美術館から望める、赤坂プレスセンターも 在日米軍基地である。
旧日本陸軍駐屯地。現在 米陸軍管理。
横田の基地からブーンと ヘリコプターで米要人が都内に入る所だ。


国立新美術館前庭から赤坂プレスセンターを望む  独立行政法人国立 …… 
                   木立の向こう フェンスに囲まれ ビルに埋もれる 在日米軍基地



かの黒川紀章先生による設計の国立新美術館は
10を超える展覧会が同時並行で開催できるようになっていて、
作品搬出入などあらゆる意味で機能性を重視し、尚且つ 日射熱・紫外線をカットする
省エネ設計でありながら、周囲の森と共生する建築であり、レストラン、カフェ、
ミュージアムショップが、新しい東京の芸術文化のサロンとなることを願っている のだとか。

まぁ いろいろと ご意見はあろうが 耐震構造のガラスのお城は
なるほど 搬出入は 車の出入りも良さそうである。
館内は 飛行場かと思われるように 高い天井、
何処までも幅広く続くまっすぐのロビーというか 通路というか。
とにかく広いので せいせいする。が 体力勝負の観も有り。

なにしろ 大きくて広い会場には 展示物の重厚さ、大きさとスケール、が要求される。
既存の都美術館などを会場として 公募展作品を募っていた団体は 
作品の規定サイズが大きくなったとか。
どこで どうやって製作するのか、搬入するのか、展示するのか、と思うばかりの
大きな作品をゆったりと 鑑賞できる。
さすが 独立行政法人国立美術館、 ともかく器は大きく造られた。
 

国立新美術館           独立行政法人国立 …… 
                    ガラスのお城と 手前の傘立て は 夜になるとライトアップされ銀色に輝く 

本当の使い勝手は これからだろう。
ああでもない、こうでもないの思いがけない不備があちこちから出でくるものだ。


国立能楽堂の出来た時もそうであった。
小さな鏡の位置ひとつにしても 使い始めて判ることは山ほどあった。
開館前の準備もさることながら 器も中身も運営が始まってから 練られていく。
落ち着くかなぁ という頃に職員人事異動がある。が、利用者は旧態。

こんな繰り返しが続いた国立能楽堂も 時代の変化に対応して
平成18年11月より座席字幕システムを導入。
前の座席の背面に小型液晶画面設置。
ボタンで日本語表示・英語表示・表示オフを選択する。
座席字幕では能の詞章の表示以外に、能・狂言の決まり事なども適宜解説するそうだ。

                  ただし、字幕システムは自主公演での利用可能 ということでェ。念のため。 
とにかく 独立行政法人日本芸術文化振興会はすごい、 さっーと 座席を新装した。


座席字幕システム 国立能楽堂 独立行政法人国立 …… 


日本初となるパーソナルタイプの字幕画面は ゲームに最適な寸法で、
座席に着くと とにかくボタンに触れてみたくなる。
         
どのみち 三余堂 客席なる見所へ出ることはほとんどなく まして 画面稼動中には…









投稿日 2007年07月01日 18:37:44
最終更新日 2007年07月01日 18:38:21
修正